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ムラヴィンスキーは有る作曲家の特定の曲を繰り返してやる傾向の有る指揮者で、モーツァルトなら39番を良く振っている印象が有りますし、リヒャルトシュトラウスならこのアルプス交響曲を良く振っている印象が有ります。
リヒャルトシュトラウスの色彩的なオーケストレーションが、ムラヴィンスキーの厳しさを伴って不思議な位感動的に響きます。ムラヴィンスキーが例えばグリーグの「朝」とかを振ったらこれと同種の凄演になるのかもしれません(笑)感極まったヴァイオリンが至る所でむせび泣いていて、暗転する所は極めて劇的です。
ムラヴィンスキーを軽い気持ちで味わう(あんまり集中して聴くものではないと思う)事が出来るCDです。朝比奈隆の雄大な演奏とは別種の名演で、リヒャルトシュトラウスの曲は結構懐が広いのかもしれません。
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