は結核を若くして患った宮沢賢治について。
賢治の資料を読んでいると肋膜炎肋膜炎と何度も出てくるのでなんだろうと思っていたんですけど、結核というのをごまかした言葉なんですね。
結核菌の多くは休眠するということで、賢治もしばらくは発症せず。
以降の賢治のは死の色が濃く、死を集めてくるような創作活動になったとのこと。
陰鬱ですけど、子供に生と死を考えさせるという点では童話にとってなくてはならなかった要素なのかもしれません。
また親が貧民相手に質屋をやっていたので罪悪感を持つようになったという話。この罪悪感による自己犠牲の精神も童話に欠かせないものですよね。
賢治は自分で書いた童話を妹に読み聞かせ、学校の生徒に読み聞かせ、羅須地人会で農民にも読んでいたとのこと。
現代に自分で書いた童話を読み聞かせてくる兄や先生がいたら驚きですけど、賢治であれば、今なら千金を積んでも聴いてみたいという人はたくさんいるでしょうね。
同じく結核を患ったトシさんが小康状態を得たのは賢治による童話の読み聞かせがよかった、と岡田晴恵氏。童話の世界に入ることで免疫力が高まるのだそうです。
読み聞かせをすることで頭も良くなると番組は童話の効果を絶賛。
独特のオノマトペも読み聞かせで効果が高まる要素だという話。賢治ほど朗読会が開かれている作家はおそらくいないですよね。
「永訣の朝」は流石にすごい文章ですよね。
東京に行っても岩手に帰ってくる賢治。
専門家の山下聖美氏が花巻の自然との強い繋がりを語るのが印象的です。
シベリウスみたいですよね。
農民を救いたいと思いトマトを作ることを勧めたりしますが相手にされず。
番組によると特にミニトマトがリコピン6倍でよいとのこと。
「グスコーブドリの伝記」の主人公が自己犠牲の代わりに二酸化炭素が増えて温暖化をもたらして冷害を無くす話をやっていましたけど、東北にいると温暖化がありがたいと感じてしまうのは個人の感覚として自然だと思います。
長らく休眠していた結核ですが31歳でベジタリアンの生活が祟って免疫力が落ち発症することに。ベジタリアンは良いのですが、納豆買ったら納豆ばかり食べるとか米にしょうゆをかけて食べるといった偏食が招いた発症であるということ。
よくあることとはいえ賢治の他の多くの家族が無事だったのが不思議でもあったんですよ。食生活が違ったんですね。
日本の休眠している結核菌を持っている推定患者数は2000万人とのこと。
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