は対局の中継をしっかり確認しました。
先手の青野流に対して後手は2三金から応戦。
AIが指し示す先手の最善手は難しいものばかりで指すことができず、次第に後手の三浦九段の優勢に。
そもそも横歩に誘導したのが、藤井二冠が横歩の勝率が悪いことを看て取った三浦九段の作戦なのかもしれません。
藤井二冠は手堅い手を選びがちな棋風ですけど横歩は手堅い手が悪手になりやすい戦型なんですよ。羽生九段の伸びやかな適当さが向いています。
終始藤井二冠の苦しい展開が続きます。
先日は深浦九段に負けていましたし、この羽生世代とその周辺の世代は手厚いですよ。勝ち続けるのは難度が高いですけど、それができたら藤井二冠は改めて相当です。そもそもなんで三浦九段がB級1組にいるのかという感じです。
プロらしくというか金を逃げなかった5四桂が悪手だったらしく金を逃げる手が正解。互角に戻ります。
何故この手が悪かったのか―――――――。解説陣もよくわからない体ですが、どうもAIの指し手を観ていると2五角から4六桂の筋が攻めの本線で、どう見ても利かしに思える5四桂6七金の交換は左辺の壁を解消させてかえって相手の形を好形にしてしまっているという判断のようです。
更にAIの4五金の読み筋が人間には無理。
しかし三浦九段は自分の一手前の指し手を否定するような衝撃の4五金を着手!これは驚きました。三浦九段はこんな手を指しているからAIの指し手を見ているって言われるんですよ。当時この手を指したら完璧な証拠に採用されますよ。実際人間もAIの手を指せるんですね。
この手を境に三浦九段が再び優位を確かなものに。
藤井二冠も真剣な表情で読みに耽ります。「神返し」と杉本八段が評する8五飛を着手。
3七飛車の「悪手」を誘発して五分に。しかしAIの読み筋がギリギリの受けで厳しい。これは本当に人間的に五分と言えるのでしょうか。
3七飛車は決めに行く手で、流石に長期戦に耐えかねた感じでもあるでしょうか。5六金が最善だというAIですけど、中盤に戻ってしまうような手でもありますからね。
続いての4七飛車成が致命的な悪手ではっきり三浦九段が不利に。
以下危ない罠をかいくぐって藤井二冠が一直線で勝利。優勢になってからの速さ正確さはさすがです。
の感想戦では4七金打に5九銀の変化に触れられなかったようなのがもどかしい。いずれ評価値を横目に見た感想戦になるのでしょうか。
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