安倍総理『平和条約締結へ重要な一歩』

プーチンは遅れてきたときにメッセージを送ってきていたんですよ。仲良し外交では無く対立的な交渉をしに来たのだ、と。そういう意味では卑怯な遅れであるとともに、最低限のフェアなメッセージを送ってきていたともいえる。安倍はこの時点で対立的に交渉するスイッチに切り替えねばならなかった。しかしそれができなかった。人間的な弱さに由来するといえます。

私は北方領土の交渉にはプーチンの自分勝手さを利用すると良いと思う。
具体的に言うとたとえばプーチン以降の政権で支持率が１０パーセントまで低下した瞬間に自動的に北方領土を日本に帰す密約を結ぶべきだ。

北方領土を返してもロシア指導層にマイナスが無い状況は支持率が低い時に限られるのだから、支持率を軸に交渉のアプローチを探っていくべきだと考えます。

その代り今はプーチンの大勝利を演出して讃える。食い逃げされないように万全の条件交渉をする。
こういうことをしていれば、今回の外交的敗北も許容できますけど、まず、していないでしょうからね。

私が追っていた感想としては、最初は返還されるかという話で報道していたのに、成果が上がらないと見るや、いつの間にか経済協力が始められれば御の字？という意味不明な報道に切り替わりましたね。
そしてこのような結果で、これほど世界的にも日本の敗北と断定されているのに、まるで批判をしない体制。記者クラブや無料での電波交付などいろいろな仕組みがあるからこういうことをします。

プーチンの個人的な決断を引き出すためにはこちらも個人であたらなくてはいけないということなんでしょうけど、安倍に仕事をさせようという政府の発想が間違っている。ここが一つの大きなミスだったと思う。

どうせお飾り。官僚がやるのだから何もしない無能の方が良い、といった感じの力学で押し出されて首相についているのだといえますが、そういう政治軽視の態度を根本から反省しなければいけません。