NHK音楽祭2016 オープニング・コンサート 10月13日公開生収録 その2

音楽

マルコム・アーノルド作曲
(管弦楽)東京フィルハーモニー交響楽団(指揮)鈴木優人


は吹奏楽の定番アーノルドを。いかにも吹奏楽的な楽しさがあります。

私はNAXOSがこの人の交響曲全集を出した時に2000円の激安につられて買ったんですが、現代音楽調で快活さが全くなく、別人みたいに静かなんですよね。
交響曲だとこういう曲を作るべきだというような通念があるのか。

「“ベートーベンの8つの交響曲による小交響曲”から
第1、第3、第4楽章」
西村朗・作曲
(管弦楽)東京フィルハーモニー交響楽団
(指揮)鈴木優人

では「現代の音楽」という番組を受け持つ西村氏が事前に現代音楽について講義。難しいものほど分かった時に楽しくなる、聴き方を教える料理番組のような番組が私の番組、とのこと。

司会のふかわりょう氏が現代音楽に定義はあるのか、と聞くと、歴史的展開を述べつつもどうもあんまりないといった感じの答え。

加えてふかわ氏がベートーヴェンのように「現代音楽は将来クラシックになるのですか」と訊くと「これはコンテンポラリークラシックといってクラシックなんです。」という回答。ジャンルどうこうではなく古典になるのかどうかふかわ氏は訊きたかったのではと思うのですが、、、、、これは西村氏が逃げましたね。

確信のないものを人に奨めたり作っちゃダメですよ。

小林研一郎さんは前衛音楽に疑問を持っていたから作曲家から指揮者に転向したとのことですけど、これが「音楽家」の感覚では。

トークが冴える西村氏によるとこの曲は、第九だけでは一つの演奏会が持たないので必ずもう一つ曲を入れるが皆何を入れるべきか困っている。なので私がベートーヴェンの旋律の良いとこどりをして決定版を作曲した、とのこと。

曲は唐突に葬送行進曲が流れたかと思うと「運命」が流れたりといった感じ。所々旋律の楽器の分担を変えたりしていますね。

接着剤に当たるところが腕の見せどころなのだと思うのですが、ここぞとばかりに不協和音の現代音楽調。

ああもったいない!これは聴きたくないですよ。

それに、シュトニケとかみたいに古典を引用して現代音楽を聴かせたふりをするのは姑息だと思うんですよね。

しかしベートーヴェンのいいとこどりをするという企画自体は面白いと思います。いろいろな旋律が出てくると冗談音楽みたいでそこはとても笑えました。

指揮はもっとベートーヴェンらしく熱血にするともっと笑えると思います!


ちゃんと今風で良いから不協和音をやらない人にしっかり書いてもらいたいですね。併せてブルックナー版も作ってほしいです。決定版を作れば作曲料がたんまり入ってくるので気合を入れて作曲してほしいです!

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