平野 公崇 バッハ・プロジェクト

#その他音楽

衛星での放送です。
それにしても、数日前レコ芸を読んできたんですが、ホルについて宇野先生が咆哮していたので驚きました。物凄く良い歌手なのは間違いないと思うので、今度聴きに行きたいですねぇ。
お金があったらホルのコンサートを開いて2000人を招待したい、とも書かれていまいしたけど、こういう考えを持たれるのはきっと、感動を共有したいという気持ちが強いからなのでしょう。それが宇野先生の評論の原動力なのではないかと思いました。その時は是非真っ先に招待して頂きたいものです(笑)

私は結構流行に敏い方で、C.P.E.バッハも流行った時に聴きました。変わった音楽、ということで売り出されていましたが、変化に富んだ楽しい曲だなというのが一番の印象です。これからも定番として色々な演奏が繰り広げられるのではないでしょうか。
1. 「シンフォニア から アレグロ」は、そういうくるくるとした変化が楽しい曲。
演奏は小編成ではきはきとしているのが良いですね。チーム内に良い緊張感があるのではないでしょうか。
平野さんはジャズの人ですが、ジャズの訛りではなく、ジャズの生命力をここでは持ち込んでいると思います。
2. 「スペインの12のフォリアによる変奏曲」は哀しげな曲ですが、その中でもきれの良さがあります。サックスの愁いを含んだ明るい音色が生き切っています。

ここからはJ.Sバッハの曲。
3.「 無伴奏チェロ組曲 第2番 から プレリュード」では、チェロもサックスも一音の中で強弱が付く楽器ですが、サックスのふっくらとした音の抜け方の魅力も素晴らしいです。独特の詠嘆をバッハの曲が受け止めます。
集中力が見事で、バッハに挑む緊張感がプラスに作用していると思います。

4. 「G線上のアリア」は即興を交えた一番ジャズっぽい仕上がり。逸脱しながらも、エゴをを感じさせない所が見事です。周囲もチェンバロを始め、よく合わせています。
キャンドルを揺らめかせたりして、美術も良いですね。美術を高めたからといって、内容が下がるわけではないので、うるさくなければ工夫があるほど僕は好きです。

5. 「ゴールドベルク変奏曲」は最後ということなのか、目一杯遊んでいて、こういうのも面白いです。
ジャズの人でバッハを好む人は多いですけど、構成が確りしていて且即興の余地が多いので、格好の題材だというのがあるかも知れません。

全編に互いの呼吸があるところが、一番の長所だと思います。間延びした所が無く、古楽が好きな人なら一聴に値する演奏だといえましょう。

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