今週のサンデーモーニングの「風を読む」は総選挙を扱っていましたが、特にまとまりはなく不定期コメンテーター陣などのコメントを映像で繋いだもの。
VTR中で、金子さんは一人一人の政策をみていかなければいけない、ということをいっていてその通りですけど、微妙なズレも感じるんですよね。
民主・自民・「第三極」の議員は大体党の方針そのままとみて良い、と思うんですよね。
「国民の生活のが第一」などがこれらとは政策の毛並みが違って、実際にどうするのかというのは慎重に感じ取らなければなりませんが、とりあえずはこういった党の主張を基本として考えて良いと思います。
金子さんの日ごろの主張と照らし合わせてこのコメントを読むと、民主党を政経塾系とそれ以外で分けていらっしゃるように思うんですけど、本当に質的に異なるのか、というとそうとも思えず、それで良くなるとは思わないんですよね。やはり民主党も含めて根本からおかしくなっていると考えるのが正しいと思います。
金子さんは他にも、維新と太陽の合併には無理があるともいいますが、私にはそもそも等しくみえますし、そう感じていた人も多いでしょう。
表面的な個別の政策をみていくと違うものと捉えられますが、二人の動きをみればわかるようにいくらでも前言を翻すような類のものであって、ともにキッチュでマッチョな明治的なものです。
二党の信念のなさを誹るのが中心で差異性を際立たせるのが目的ではないのかもしれませんが、表面的なところで個別にみすぎて、本質から少し外れる時が金子さんはあるように僕は感じます。
VTR出演の浜さんは政府の政策で成長する時代ではない、といっていましたけど、再生可能エネルギーの市場をみましてもそうではないですし、成長を放棄すると、国としてただ単にやっていくことすら困難になると思います。
例えば電力でも総括原価方式や地域独占体制を壊していくことが重要で、それは国の洗練度を上げることにも繋がります。成長と国の洗練度を同時に高めていくような方向性が望ましいとおもいます。
成長か成熟かと天秤にかけるような議論はおかしく、むしろ正しく成長を強烈に追及しないと洗練度を追及するのも難しいと思います。
ついでにいってしまえばこの浜さんの議論はいつも聞いていて、信頼できないものがとても多いと思います。
朝日の原真人編集委員とかもいわゆるゼロ成長社会路線の文章を書いていてましたけど、同じようなことで、前に進まないと自壊すると思うんですよね。
この人はこの前も書きましたけど、自分たちが原子力ムラに留まっている事を脇に置いて再生可能エネルギー村にならないことを憂えると書いていた人で、理屈の合わない消費税増税賛成の文章も書いていました。
ゼロ成長社会論が社会改革無しの消費税増税や、成長のために解体されるべき既得権益層と強固に結びついていることが、観察できると思います。
佐高信は評論家の三宅さんを褒めて、部分的でも良いところは褒めることは見習わなくてはいけない、といっていましたけど、部分は全体と関係していることに注意せねばならず、それによって部分の意味も変ってきます。加えて、特に佐高信は全体と部分が矛盾した状態でうまく立ち回っているな、という所が多くみられる人なんですよね。
そもそもこの人は田原総一郎に、良いところがあっても全部駄目だといってしまう所がおかしいと指摘されていたでしょう。本格的なところからは遠い対談ですが。
11月18日の朝日新聞に載った山本高代さんの寄稿は面白い内容でしたね。
「肩書きに頼る古い男性社会そのままの印象がある」と「第三極」を代表に政治を切り捨てていましたけど、まさにその通り。政治家は政策をみて選ぶべきだ、というのが昔から言われていたことでしたが、今回政策をみて投票して民主党に投票して裏切られた人も多いだろう事が想像され、途方にくれている人もいるのではないかとおもうのですけど、候補者に対して、その物腰、言葉遣い、交友関係、発言内容などを吟味して、直感を大切にして、一番キッチュでマッチョな男性原理から遠そうな人を選ぶのが、もっとも間違いが無いのではないかと思います。そういう人も多くはありませんが。
直感については羽生さんも良く仰いますけど、政治についても有効かつ重要なことだと思います。そうでないと、下手すると小さな看板(政策)の違いに捕われて、永遠に交代しては裏切られる展開になりかねません。
むしろテレビであるとか玉川さんみたいにそういったところに積極的にからめとられていく人もいますが、それも金銭的な意味での大人の事情であったり、悪い意味で男性的な政治の見方で、全体を観て長期的に政策を実行してくれそうな人を選ぶことが肝要だと思います。
11月19日の「アスリートの魂」には羽生結弦が出ていて、ブライアン・オーサーコーチに教わって、今まで足で蹴っていたスケーティングが上半身で滑るように変ったといっていましたけど、願立剣術物語であるとか武術の伝書に上半身で歩けと書いてあるんですよね。実際全然効率が違いますし、無理な体勢からでも前方力が出るのが魅力で、やっぱりスケートもそういった武術の極意の世界に近づいていくんでしょうね。
あとこの人は以前に跳ぶ前に右半身に壁を作ってそちらに重心移動をしてから飛ぶと四回転がしやすい、といっていましたけど、運動局面によって軸を変えるということで、これも武術的です。
これを意識して高橋辺りが上手く盗めれば四回転がもっと安定するだろうと思います。
ただこの人、微妙にメンタルが不安定ですよね。なので気持ちで盛り上げないとムラができるという。
安藤さんとかもそういう所がありましたけど、ここを安定させないと五輪で勝つのは難しいのでしょうね。
オーサーコーチのコメントをみてもこういったことの必要性は感じているみたいですよね。
才能は相当ですけどまだ力みが抜け切っていないんでしょうね。
11月19日の小沢の無罪が確定したその日のNHKのトップニュースは民主・自民党・新党ネタ。
報道ステーションも同じくで、取り上げる順番やASEANに流れる微妙なカット割りまで同じで、クローン番組なのかとみまごいます。
ただ小沢もあんまり強く文句いうつもりはないみたいですけど、未だに悪い意味での欲があるのでそこら辺と妥協して行こうと思っているのではないかとおもうのですけど、雑念を払って良くないものは良くないといって砕けるのが道が開ける唯一の道だと思いますし、日本のためにもなるでしょう。
この人は震災のときその後も、ろくに動いていなかったので、何をいうのもなんなんですが。
同日のひるおびでも民主・自民・社民・減税日本からゲストを招いていて、議席数からいっても、わざわざ国民の生活が第一を外したとしか思えない構成。
一方で「第三極」報道に割く時間の割合は異常で、こういった番組は識者があまりみるものではなく、その分析からも零れ落ちやすいものだと思いますが、影響力は極めて大きく、報道の流れを見極める上で非常に重要な番組群だと思います。
こういう番組をいくつかみましたけど、大体党別で、各論点の賛成派と反対派で反対側に坐らせて論戦させれば良いと思うんですけど、そうすると「三極」までの右派連合以外が目だってしまうので、原発推進のテレビとしてはまずいのでしょうね。
選挙の報道の偏りは公職選挙法違反の判定を受けても仕方が無いくらいだと思います。といいますか、4日以降は公職選挙法違反の判定を受けてしまうので、今のうちにガンガン宣伝したいということなのでしょう。
報ステでは石原が憲法改正を訴える映像を流していて、アメリカからの独立がどうとか言っていますけど、これだけを映像として流して、オスプレイに反対しないなど実際の行動を補足で入れないと、実態と伝わることの間に開きが出て、バランスを失すると思います。次の日の20日にはTPPへの賛成を決めました。
この人は趣味がヨットがどうとか吹奏楽が、とか思いっきりアメリカかぶれなんですよね。おそらくそういったものがステイタスシンボルだった名残で、最近ロッキーのテーマを流して喜んでいたキムジョンウンとかをみますと、今は北朝鮮がそういった社会段階にあるのかなと感じます。
この日の報ステのスポーツでは井上尚弥さんのボクシングの特集でしたけど、親が良いですね。ここ十年位子供にひたすら教育する系の親をみましたけど、室伏の所が凄いくらいで、後は疑問を感じるところがかなり多いんですが、この親は特に楽をしていないところが好感が持てます。
子供を育てるための汗のかき方をしている感じで非常に清々しいですよね。選手自身の人間性も落ち着いている感じで、やはり教育も大きいのでしょう。
試合では、反応は言われていた通り凄く良いですし、片手で打てるのと前方力が強いですよね。
打つ直前を少しみるとわかるんですけど、一瞬僅かに跳ねるんですよね。錦織選手のエアKと同じで垂直に跳ねる力を打撃力に換えることができているのが強いですよね。空手でいうガマクがかかっている状態といえるでしょう。
小沢の無罪判決は次の日の朝の報道でも一斉にまったく話題にはされず、当然謝罪・検証の特集はまったくなく、かわりに「第三極」の嵐です。日本の政治の流れをまったく変えてしまった、でっちあげともいえる裁判であって、それを一体化して煽り立てたメディアの責任は森口iSPなど物の数ではありません。
もう開き直ってどれだけ恥ずかしい報道をしても何も感じないのでしょう。
鈴木宗男が自民党政権時代に私はお金を引っ張ってこれるが野党党首の鳩山由紀夫はひっぱってこれない、ということをいっていましたけど、これは真実であって、政権交代前に浮上したこの事件について、メディアの経験のある人間なら、直感的にも、無罪なのではないかと思ったと思うんですよね。
小沢は議席数ではまさに第三極であり、政策も自民・公明・民主と対立軸としてふさわしいものです。
なので最低「第三極」と同じ程度の扱いをされるべきといえますが、実際はそうではありません。誰かこの二つの報道時間の差を計って、CM量換算で金額の差を出すと偏向度が数字になって現われると思うのですが、なさる方はいらっしゃいませんかねぇ。
石破はこれについて未だにグレーだといっているらしく、メディアもそこにすがっていますが、検察が捏造までして無理矢理裁判に持ち込んだものです。
この人は電波発言が多く、評価していた人には猛省を促したいですし、未だに評価している人には顔発言を直視してもらいたいと思います。
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