行って参りました。
最初の部屋は三島由紀夫から始まるのが趣味が悪く、すぐに次の部屋へ。本の序文などを寄せていたそうで仲が良かったようですね。
後でもう一度他の写真を見返しに来たのですが、美空ひばり・渥美清・きんさんぎんさんという並びの大物感が凄いです。
展示は写真が張ってあるだけの簡素なつくりで、綺麗なのですが、誰なのかにわかに分からないことも。人物の解説が横に欲しい、貼らないのはアーティストのエゴじゃないか、などとも思ったのですが、慣れれば手元の作品リストを参照して、何とかわかります。ただ慣れるのに結構かかりましたし、特に解説が無くとも顔をみればわかるじゃないか、という意味もあるのだと思いますが、大きく貼られてもわからないものはわかりませんし、そもそも僕は人の顔の認識が甘いんですよね。
前にAKBの大島・・・という音が聴こえたので、大急ぎでテレビの前に行ったのですが、何かピンときません。あれ、大島さんこんな感じだったかなぁ?ちょっと変わったかなぁ、と思ったのですが。。。。。
通路には原田美枝子さんの色気全開の写真があって、暗い所にあるのも雰囲気があります。
そこを抜けて明るい空間に出ると、一番最初に大きく飛び込んできたのはAKB。
ツインテールのみぃちゃんが会心の笑顔でかわいらしさが全開。やたら顔が小さくて、一人だけあどけない少女が交じっているようで、とても愛らしかったです!
柏木さんは安定の写真・フォーメーションのど真ん中で、落ち着いて微笑んでいます。
タイトル未定のジャケットは仮のものだそうですけど、とてもかわいらしいポーズで、みていて明るくなる感じだと思います!へいへいへいでもみいちゃん共々たくさん映っていて、すがすがしい綺麗さがあったと思います。
楽しかったとも思いますが、今日も遅くまでのお仕事で、お疲れだと思います。しっかり休んで、上手く身体の疲れをとって、明日からに備えてくださいね。
投票はお疲れさまでした。
北原さんもかわいらしいですけど、ちょっと頑張って笑顔を作っている感が感じられるのが少しもったいないと思います!
映画のインタヴューを読みましたけど、淀みなく答えていてとてもよかったと思います。小嶋さんを参考にされている、というのは少し意外でしたけど、ブログに上がった黒い衣装はとてもお洒落だと思います。
投票はお疲れさまでした!
こうやってみるとあきちゃさんは顔の作りがすごくいいのに、少しもったいないところがありますよね。
大島さんの手相がじっくり観られるのも特徴の写真で、線が四本並んだような変わった手相なんですかね?
最前列の大島さんの明るさ、力強さが異様に目立つ写真です。横山さん、りのさん、といった人達は探せず、もう三年前になろうかという写真です。
展示の「Team KISHIN From AKB48」の解説には「美しくも哀しさ溢れる写真集」とありました。
はっきり言ってしまえば、アイドルという存在は、江戸時代の花魁ではないですけど、本質に哀しみを秘めています。それを大島さんの悲しみが更に増幅させて私たちに届くのが、AKBというグループの本質的な魅力の一つなのかもしれません。
秋元(康)さんに搾取されて女工哀史と呼ばれていたこの頃には特にそういうものが強かったかもしれませんね。
同じ部屋にはチラシにすられている山口百恵さんの写真もありましたけど、横のお姉さまたちによると「山口百恵もこんなことになるとは思っていなかったよね、違う写真を使って欲しかったと思ってるんじゃない」とのことで、確かに本人はどう思われているんでしょうね。
横にある蒼井優が良く撮れていて、山ガール風のぼはっとした感じが無く、非常に引き締まった別人のような一枚。もとがもとですけど、奇跡の一枚系とも言えるでしょうか。
1980年の宮崎美子さんは麗しい超清純派。
次のフロアは歌舞伎が多く、大きく刷られているのは玉三郎。わかりやすく凄絶で妖艶な色気が漂っていて、歌舞伎ってこういうものなんだな、と思わせてくれるところがあります。
その下には勘三郎の襲名の時の写真が。この展覧会が始まった時は生きていらっしゃいました。横には歌舞伎の写真が24枚並べられた壁があったのですが、中央には勘九郎と七之助が動と静の役柄で対比を出して並べられていました。この二人は写真中良く出てくるので偶然といえば偶然なのですが。
後藤久美子も大きく出ていて、印象が強かったのでしょう。ちょっと変な印象もある人ですけど、特有の華はあった人ですよね。
壁には解説があって「写真は嘘」「嘘の嘘は本当」という考えで撮っているのだそう。
この部屋にあったディズニー関連の写真をみるとそれが良くわかる感じで、非常に楽しげに撮られています。ディズニーについては「まがい物の最高傑作」という評が有名ですが、醒めた目でまがい物のまがい物性を浮き立たせる感じで、残酷に撮ることもできる題材だと思うんですよね。そうではなくてあくまでディズニーという嘘をさらに嘘的に撮っている感じで、そこに精一杯のエンターテインメントとしての真実味が浮かんでくるような、そういった写真になっていると思います。
本当に嘘というのではなくそのような長所に通じるのではないでしょうか。
嘘の嘘、という形で撮っていて付いてくるのはユーモアで、軽味があります。軽味といえば芭蕉ですけど、そこまで洗練されているとはいいませんが、同系等の志向は感じます。篠山さんが真言宗のお寺出身であることも関係しているかもしれません。
余談ですけど、嘘を本当と言いがちなのが秋元(康)さんで、嘘なのに(だと思っているのに)本当だと言い張ってみたり、実はAKB内には本物の部分もあるのに、実は本物なのに本物じゃないと思っていて、卑屈になって、丁寧にやっていかないところがあると思うんですよね。
悪い意味でエンターテインメントに徹しきれない分、ニセモノ的になるというか。嘘の嘘は本当といった感じの軽味があると良いですよね。
協賛はキヤノンで、恐らく愛用のカメラはキヤノンなのでしょう。私には経団連のイメージしかありませんが。
次のフロアはヌードで、恐らくジェンダーのバランスでしょう。撮る気の感じられない男性のヌードも同量あります。
何でも篠山さんはヘアヌードの先駈けだそうで、公然わいせつ罪をくらって捕まってもいます。息子さんがエ○写真師の息子といわれて困っていたそうですけど、事実だから仕方が無いといえるレヴェルでしょう。私は2世という存在そのものに懐疑的なのですが、それを別にすればよく育っている息子さんですよね。
アラーキーさんなんかもそうですけど、アンダーグラウンドなのが格好よいんだ、という文化があったんだという事を知らせてくれる存在ですよね。
大きく飾られている宮沢りえは全編で一番有名なものでしょう。黒柳徹子さんのセミヌードが、話題性があります。
このフロアには相撲の写真もあって、小錦は良く立っているな、と思いました。
としまんえんのプールを撮った物もありましたけど、こういう何気無い日常は良い作品になりやすいですよね。
次の通路は東日本大震災を撮ったもの。悲劇的にもあまり未来志向にも撮れておらず、良い塩梅だと思います。
写真というのは風景を切り取る技術とか色々ありますけど、被写体に訴えかける技術、というのが大きくあると思うんですよね。例えば荒木経惟さんが撮った人は一般市民でもどこか似たような感じが出きます。具体的にいうと明るい色がある。
この被災者の方が並んだ顔にもそういう一定のトーンがあって、篠山さんの色が出ていると思います。
この展覧会を追った情熱大陸を観たんですけど、若い頃にブラジルのカーニバルに行って、撮るのではなく撮らされるのだ、ということが大事だということがわかった、という事を言っていたと思います。
外側から撮るのではなく被写体の中に溶け込むことが大事だ、ということで、これは仏教で言えば、自他不二の境地になることが大切だということです。実家は真言宗のお寺だったといいますけど、そういったところでの薫陶が写真という分野で花開いた、もしくは再び出合ったといえるのではないでしょうか。
そういう主客無分別的な志向性から来る自然さのようなものが、被災者の方々の中間的な自然な表情に色として出ているように思います。
後この情熱大陸をみて思ったのは、この人精神が安定しているんですよね。女性の写真主体で、捕まったりしているからもっと不安定な芸術家なのかとも思っていたのですが、意外なほどにしっかりしている印象。やはりお寺の息子だ、というのがある感じで、植木等ですとか、テレ朝の角澤さんですとか、そういった人にはやはり人間的に安定している人が多いと思います。
過去の写真集紹介のコーナーでは、「135人の女ともだち」なんていう写真集もあって、そういう親和的な傾向が表れているのかもしれません。
戦後の歴史を総回顧できて、写真の技も堪能できた、面白い展覧会でした。ありがとうございました。
三階の収蔵品展はどれも面白くなく、現代作家としての吉田照美の偉大さを再確認。青森人である有名な奈良美智の「World Peace」が往年のNOVAうさぎを思わせる風味で、乾いたかわいらしさがあります。そういう系統の開拓者なのかもしれませんね。
今調べるとこの人は1999年に「No Nukes Love and Peace」といった作品も描いているようですね。
外に出ると、行きは降っていなかった柏木さんが降らせた雨が。初台駅を利用したのですが、ガラス越しに映る地下鉄の暗がりに、時代時代のスター達が、今なお浮かんでいたような気がしたような気がします。
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