1月23日の森本毅郎さんのラジオではコメンテーターの山縣裕一郎さんが「IMF 日本は1.2%成長か」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130124/k10015017851000.html)というニュースがあったが、NHKはそれをアベノミクスの効果だとしている。今出しただけで安倍の政策とは何も関係ないのに関係があるかのように報道している、と怒っていましたけど、そういうことがあったのでしょう。
「道路特定財源 復活へ 自民税調」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013012402000117.html)というニュースが流れて、1月23日のモーニングバードでは小松さんが「ある種自分たちが造ってきたものと戦わなくてはいけないというのがある」ということを締めでいっていましたけど、そのような奇麗事であると考えるのは、政官財のトライアングルの中で腐敗が繰り返されてきたのを見詰め続けてきたはずのメディアとして認識が甘いといえるでしょう。
小松さんは必ず、政府批判に取られそうなニュースの内容の後に、本当にそう考えているの?というフォローを挟むのですが、正当な批判をして時に権力に恨まれるのがメディアの仕事であって、ジャーナリズムとしての自覚を持って身命を惜しまずに伝えて欲しいと思います。
次には、飯館村でタブレット無償配布、のニュースが流れましたけど、事業再立ち上げのために喫緊の資金が欲しい人はおり、被災地の看護師なども増強の為の資金が必要です。
先端を狙って上滑りな政策になっている、というのならまだ良心的ですけど、タブレット、というのは具体的にどこからどう仕入れているのか、といったところも問題で、調べて報道して欲しかったと思います。
この日のモーニングバードは女性鍛冶職人を取り上げていて、お洒落な燭臺をデザインして作って、結構売れている、といった内容。特集後に、羽鳥さんが、お金が発生すると続いていく、という事を言っていましたけど、まさにその通りだと思います。
対句的に言えば、文化は経済に基礎づけられていて、経済は文化に基礎付けられています。
この経済が文化に基礎づけられている、というのは経済活動の一方で文化も必要だよね、という意味ではなく、文化的なものの本質が経済活動の最先端で有効不可欠なものであるということです。
文化にとってもやはり経済は非常に大切で、社会で育むと同時に文化側からも智慧を出していく必要が有りますが、そういう意味からも良い感じですよね。
鍛冶職人には文化的な側面と産業的な側面がありますが、主に文化的な側面について言えばそういうことがいえるでしょう。
産業的な面から言えば、女性が鍛冶職人継いでいる、というのは端的に言って、暮らせない職業になっている、というのがあるんだと思うんですよね。それがまた女性の手で産業として再生して行く、という風になったら良いですねぇ。
「重要施設直下の断層、再稼働認める案 規制委が提示 」(http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2203B_S3A120C1EE1000/)
とありますけど、政権が変わると学術的な調査の内容も変わります。
アーサービナードさんが北朝鮮から近い福井に原発を晒しておいて、国防軍がどうとかおかしい、ということをいっていましたけど、本当にどこもかしこも矛盾だらけで、「事実上の弾道ミサイル」で大騒ぎをしておきながら、メディアもこういう視点で原発を伝えることはありません。やはりこういうおかしな取捨選択は、気持悪い、というのが一番の率直な感想です。電通などのコントロールが効いているのでしょう。
アルジェリアの事件では日本人が狙われた可能性があるようですけど、理由は憶測の域を出ないようですね。
森永卓郎さんが大竹まことさんのラジオで小泉政権がイギリスとともにテロとの戦いを真っ先に支持したことが影響しているのではないか、といっていましたけど、中東の日本への国民感情を考える時に一番大きなトピックで、まだ詳細が分からず、断定して批判することはできないのですが、議論の俎上に載せて良い、載せるべき話題だと思います。それを一言もテレビから聞いたことがありませんが、意図的に避けているとしか思えず、権力へのおもねりを感じるのです。
直接の原因でなくとも、イラク戦争に参加したことによって、殺しても中東世界で非難が起きない国になった、という面もある可能性があると思うのです。
小泉に直撃してインタヴューを取ってくる社が一つでもあってしかるべきだと思います。
それにしても仄聞する限りでは森永さんは安倍政権の経済政策の評価に関して腰が引けているようですけど、影響を与えた可能性もありますし、最後まで責任を持ってもらいたいと思います。
衛星でイギリスBBCのニュース映像をやっていましたけど、ガスプラントが襲われたということは少しやっていたのですが、日本という単語は一言も出てこず。
日本の存在感が薄いということもあるでしょうが、欧州各国の軍隊がマリなどに本格的に投入されていて、非常にシビアな状態でそれ所ではないみたいですね。
1月25日のTBSの午後6時ごろのニュースで松原隆一郎コメンテーターが、日本はアメリカと同盟を結んでいると前置きして、日本人が襲われる時代になった、といっていましたけど、時代のせいではなく政策について考えるべきです。皆さん奥歯に物が引っかかっているのではないでしょうか。
テレビでは、日本は資源小国なのでアルジェリアからどうしても資源を取ってこなければならない、という論調が目立ちますが、日本はメタハイの研究も抑制されていたといいますし、太陽光の買い取り価格を引き下げようとするなど再エネ普及にも後ろ向きです。
こういう国内状況を踏まえた時にこのような論調の報道は正しいのか。最低、こういった日本の方向性を問題視してバランスを取るべきなのでないでしょうか。
また相変わらずジハードと結びつける報道も散見しますが、私たちの中で歴史を良く学んでいる人は、かつてイスラムが他宗教への寛容を特徴とする宗教だったことを知っているはずです。
アメリカ大陸での事を初め、キリスト教ですとか、やはり酷いですし、現代でももしキリスト教で経済的に恵まれていない地域が多かったら、やはり似たような形でテロや戦争が行われたのではないかと思うんですよね。そういう意味ではキリスト教圏などは、一種の既得権だといって良いと思うんですよね。
イスラムがテロを生んだのではなくて、テロがイスラムを大義名分として利用している、とみるのが正しい、控え目に言って主要な要素を的確に掴んだ認識であるといえるでしょう。
軍事を強化してこういったテロに対応しよう、という考えもたくさん聞くようになりましたが、そういった方面で突き進んでいったのがアメリカです。
ここでも国際世論が一番の安全保障になる、という認識で戦略を進めていくのが重要だと思います。
サンデーモーニングでは、派遣の人が多いのに「企業戦士」と銘を打って特集をするのが意味不明、といいますか現実と違い、こういう本来異なる報道を全社一斉にするのはこのような文脈でこの事件を報道しなければいけないという横並びの規制なり話し合いがあるのではないかと疑われます。
コメンテーターの金子勝さんはイラク戦争の事を匂わせる発言をしましたけど、現段階で明言して、心情的なアンチ小泉の烙印を押されるのを警戒しているのでしょう。
でも、アンチだと思われるのを恐れる必要はないと思うんですよね。
金子さんは異端であるが故に異端にならないように注意している、といいますか、そういう所があって、それがゆえに専門の学説以外のところが悪い意味で常識的過ぎる所があると思います。
異端になるのを恐れないで大胆に行って欲しい所。
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