9月3日のスーパーJチャンネルでは相変わらず5輪のよいしょニュースをやっていて、国民のだれもが特別な思いをもって記憶している10月10日、というようなナレーションが流れましたが、3連休にするために日曜日に寄ってしまい、すでに忘却の彼方です。
それにしても、汚染水もそうですけど、しかるべき補償がなされておらず、ホームレスの方の職業訓練なども重要でしょう。そういうのを無視してひたすら五輪のよいしょ報道をするのはもはや報道機関ではありません。
優先すべき問題が山積なだけで、その優先順位をきちっと守った上で、五輪招致に不賛成かといえば、そうではないのであしからず。ただ、現状では実際は事実上無理でしょうね。無理であるべきだと思います。
9月2日の報ステでは汚染水漏れのニュースをやっていましたが、原子力規制員会に対する海外特派員協会の質問は日本の記者クラブなどの質問と違って格段に厳しい。いや、そもそもが厳しさを意図していないのだから、格段、という表現は適切ではないだろう。
田中俊一委員長は責任について問われ「言い訳するつもりはない」といっていましたが、これは認めたということでしょう。
「外の方から見れば」という言葉は非常に気になるもので、本来汚染水問題には内からも外からもなく事実しかありません。内側にいることによって責任を取らなくても良いかのような発想にどっぷりつかっている。そっちに海外の記者について来いと言っているように聞こえます。
そしてそのような無責任体制の中にいる、もっというと居る自覚がないことこそが、最大のリスクなのです。
タンクについては「資金不足というより、急場しのぎの対応だった」と言っていますが、嘘です。ケチらずにタンクをステンレス製にすれば腐食することもなく、それでおしまいだった。
原子力ムラのど真ん中であるこの人物を原子力規制員会委員長にした罪は極めて重く、報道によってこの人がいかなる人物なのかほとんど周知してこなかったメディアの過失もきわめて大きいといえます。
南ドイツ新聞の人は「東電を国有化して政府が対応すべき」といっていましたが、すでに形は国有化されており、ここでの国有化というのは本格的な国有化のことであろうということを注釈としてつける必要があるでしょう。
ここら辺は流しっぱなし。
原子力規制委員会の言い分だけをそのまま流すと、あたかもそれが事実であるかのような印象を国民に与え、報道機関としての役割をまるではたしていません。
またオリンピック招致の関係で、国会で審議されない、ということをやっていましたが、この対策が遅れるようなことがあるとすれば、オリンピック招致自体をやめるべきではないか。スタジオでもそのように指摘するべきです。
どうもオリンピック反対、というのは(何かのルートを通じて)メディアでタヴー視されているのではないかと思わずにはいられません。
また、いましばらく国会で審議しなければごまかしとおせる、というのもIOCを馬鹿にした対応ではないか。しっかりしたIOC委員であれば、糊塗するような態度にはさらに大きなマイナスの点数をつけるだろうといえます。
そして一番大切な、本格的な国有化については触れず、報道番組として実に失格であると思います。
ガスも電気料金も上がる、とだけ流されましたが、総括原価方式と地域独占への言及は必要でしょう。
ガスも、高いLNG輸入価格は総括原価方式が理由であるとも言われていますし、どう見ても何も伝える内容がないCMをテレビで流し続けるのは、国民のガス料金の流用であって実に不愉快です。これも総括原価方式ゆえであって、そこへの批判は必ず必要です。
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