はテロの原因はニヒリズムであり、それは格差が原因でありそれをもたらしているのはグローバリズムである、といった話。
冒頭ではテロの原因を追究。それはニヒリズムである、という一つの結論。
自分さえ良ければいいというニヒリズムから、自己中心主義・快楽主義・刹那主義・拝金主義・ギャンブルや薬物への依存・ファシズムや権力への依存が生まれる。イスラム国に行くというのはその同じ根から出た一つのヴァリエーションに過ぎない、と心理学者の加藤諦三氏。
そういう意味では資本主義社会にいる普通の人とイスラム国の人は大きく隔たらない、とのこと。
イスラム国の人も資本主義社会にいる人もまた同じく「凡夫」であるということでしょう。最近はやっている、その後に出てきたアーレントの言葉で言えば「平凡な悪」です。
イスラム国においても身の回りにおいても、やはりこれを退治することが一番重要なことです。私が普段宗教の本質の大切さを強調するのもこういったことが重要であると考えているのが一つの理由です。
番組に戻って、中間層が無くなるとイスラム国やファシズムが流行る、と姜尚中氏
格差によってテロがもたらされているというのが番組の一つの結論。
これは重要なんですけど、例えば日本の地下鉄サリン事件などにはこれは当てはまらない。
ニヒリズムについてはわたしも最近書きましたが、https://shakaitsuugan.work/2015/12/01/55159861/
こういう五感と身体性を基盤にしたアンチニヒリズム的な世界は文化の中に存在するわけです。
日本の事件についてはこれを喪失したのが端的な原因だと考えています。
そしてイスラム国もイスラムからはかけ離れており、そのようなものが流行るのは正統的なイスラムがしっかりと行き渡っていないからだ、と多くの人によって考えられています。
そういう意味でもやはり今回の事件の中核にあるのもの「文化」であるといえる。
番組中、世界には解けない問題があるとたくさん列挙。しかしテロなど、その一番の解決策・突破口であると私が考える文化についてコメンテーターも含めて番組中で言及されることは無し。
それが認識的な意味での状況の深刻さを表していると考えます。
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