4月2日 サンデーモーニング 風をよむ その1

#その他文化活動

は教育勅語について。

歴史修正主義者たちが教育勅語の「良いところ」を盾に正当化する論調が目につきますけど、それは国家神道本質を隠したごまかしであるというのが一つと、「良いところ」自体がおかしいというのが一つ。
もう一つは徳育を放棄した戦後の教育・文化の隙をわずかに突かれているということです。

「東洋の理念」を短く凝縮したようなものが無いからグロテスクな代りとしてこういう教育勅語のようなものが出回るのかなという気も。

正しく伝統的な理念を受け継ぐ人たちの側も、伝統的理念の核を短くまとめたものを作成することが必要かもしれません。

とはいえ、多面的にいろいろな事柄を取り上げるのが伝統思想の真骨頂でもあります。

例えば論語ひとつとっても、「これを知る者はこれを好む者に如かず」であるとか「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し」といろいろな角度があります。

内面的にも「狂狷」を称え「徳は孤ならず必ず隣あり」とかなり峻厳な境地を示しつつも「君子は坦かに蕩蕩たり」ともいったりするわけです。こういった背反的な事柄をそれぞれの個人の中で発酵させて行くことこそが、伝統思想の深みであって、なかなかこうすればよい、という短い文章に纏められないし、良心ある専門家が躊躇するところでもあるでしょう。

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