ホリエモンの「寿司職人が何年も修行するのはバカ」発言 ミシュラン一つ星店オーナーはどう考える?
少し前に、堀江貴文さんの「寿司職人が何年も修行するのはバカ」発言が話題になりましたが、果たして今を生き抜く一流店は、その発言をどう捉えているのでしょうか?
はまず前提として、日本文化はどれもこれもこれも修行の道が長いものだという先入観やそう思わせる実際のシステムが現代に存在しています。
しかしたとえば武術でも戦国時代に成立した各流派。当時はちょっと習ったらすぐみんな戦場に出かけていたそうですよ。
つまり日本文化はやればやるだけ深められるものであるものの、速習を否定するものではないということです。
浮世絵もたくさん観ましたけど、寿司職人に限らず、料理人は例外なく若く描かれていますよ。
それはそうで人生50年。そんなに長く修行をしていたら残りの人生が無いはずです。
つまり彼らは法外に長い下積みを体験した人たちではないと断言できる。
他の文化でも長く下積みをしていると死んでしまうはずなんですよ。
江戸期が終わって現代にいたるどこかで、寿司の修行の道の長さを言い立てて、若い人を下働きに使おうという風習が出来てきたのではないかと思う。
なるたけ教えたくない、という吝嗇、ケチな考えが働いたのではないだろうか。
確かに寿司職人の道は深甚かもしれませんが、システムの構築に悪心が入り込んでいないだろうか。本当に若者を育てようとして仕組みを作ってきたのだろうか?
特に明治以降、日本の修行システムは良心の積み重ねで作られてきたわけではないということは言えると考えます。
寿司に限らずどの日本文化の修行過程も本当に合理的なのだろうかという外部の視線にさらされています。その中には確かにその深さを理解していない人も多いでしょう。
しかし、悪習が積み重ねられてきた可能性も私は高いと思っているので、寿司職人の文化も、どの日本文化も、修行者の上達を第一に考えるシステムに再構築する機会にするべきだと考えます。
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