1日の大竹まことさんのラジオのゲストは金子勝さん。
最初の方に「アメリカの遺伝子組み換え作物」の話しが出ましたけど、これは本当に酷いものです。
4日のあるラジオではモンサントの遺伝子組み換え食物や農薬について話していて、それについて使用の規制も表示義務もないアメリカの規制にTPPで合わせるということが交渉過程の文章で出てきてしまっているということ。何をどれだけ売り渡すのか、という感想にしかなりません。
後半はモラルの話に。チキンナゲット事件では中国のモラルが攻撃されているが、そこが変わっていないことを知っていながら中国の生産物を売る日本の経営者のモラルはどうなっているのか、という室井さんの指摘。
きっとワイドショーなどではそういう解説をしていてうんざりしているのでしょう。本当にレベルが低いという以下だと思います。
金子さんは世にはびこる悪をアーレントの「凡庸な悪」で盛んに説明していますが、こういうのをそれ説明するのはやや無理があるでしょう。拝金主義の悪に染まっているとは言えるんですが、むしろその悪い部分に積極的にコミットして行っている経営者の姿を感じるからです。
そしてそれ以外の悪とこういった悪を切り離して違うものと考えるとしたら、それは著しく不合理です。同じ根っこから出ていると考えるのが合理的なのです。
また、アーレントの「凡庸」で注意しなければならないと思うのは、間違えるとみんな平凡でその時々に思考できるかぐらいの違いで、精神的な修養による精神性の差の存在を隠蔽してしまいかねないことです。(またそのような手段による改善の放棄)
またたしかに悪いことをする多くは「凡夫」なのですが、高みがあるのと同じく本当の悪人もいます。
アイヒマンならこういう解釈も成り立ちますが、ヒトラーはやっぱりかなり悪人の方に振り切れている存在だと思います。悪鬼羅刹じゃないですけど、そういう人がいることも考えの中に入れなければなりません。
安倍ですとかも、むしろそっちに近いと思うんですよね。こういう経営者の中にもそういう人は少なくないのではないでしょうか。
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