三の丸尚蔵館 祝美(いわいのび)-大正期皇室御慶事の品々

#その他芸術、アート

行って参りました。東京駅から大手門を目指したのですが、例の如く行く途中で迷いまして、そうしたら立て札があって近くに安藤広重の住居跡が有るって書いてるんですよね。これも何かの縁かと思って行ってみました。お墓ではないですけど、なんとなく手を合わせて来ました(笑)

三の丸尚蔵館のこの会期で一番良かったのは高村光雲の彫刻ですね。「鹿置物」にしても「猿置物」にしてもちょっとした皺の感じが実在感を出していて、これは実物を見ないと分かりませんね。この日記を書き始める以前から日本美術の世界は好きで、インターネットなんかでも良く検索して観ていました。どうもただで家でじっくり見られるものをわざわざ遠征してお金を払ってまで見る気にならなかったのですけど、やっぱり美術品は実物のインパクトが格別ですね。特に日本美術はそうなのかも知れません。質感・ニュアンス勝負の所が有りますからね。
絵で良かったのが結城素明の「双鶴に桜梅桃李図」で、萌える様な淡い色調のセンスが抜群で、茶色の枝と花の調和が美しく、大正らしい文化的な香りがするといっても良いかもしれません。
ただ全体的に見ると皇室のための贈り物の作品は面白くないものも多いですね。丁寧というよりは隙の無い仕事が多くて、「萬歳楽図衝立」の刺繍の精密さなんかは、観ていて肩が凝る位でした(笑)

三の丸尚蔵館も良かったんですけど、江戸城自体も今が一番良い季節だったようです。銀杏が美しく、ギンナンを拾っている人達もまた趣が有りました(笑)紅葉は緑・黄・赤・深緋と大まかに分けて一本で四色出ているものもあって、グラデーションの様が格別でした。金木犀辺りも何の変哲も有りませんでしたけど、なんとなく面白かったかもしれません(笑)丁度運が良かったです。

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