たばこと塩の博物館 企画展 風俗画と肉筆浮世絵 後期

#練習用

行って参りました。
絵は無銘の物が多いですけど、無銘だからと言って品質が粗悪なわけではないし、何といっても百円ですので必見と言えるかと思います。とはいえ外れに有るせいか、同日に行った太田美術館は滅茶苦茶混んでいたんですけど、こちらはまた貸し切同然状態でした(笑)
前回はたばこの回でしたが今回は塩の回と言える陣容です。製塩作業を含む群衆図といったものが多かったです。
最初の作者不明の「風俗絵巻」が面白かったです。注解に稚拙な所も有る、と有りましたがむしろ漫画化された様な人が生き生きとしている様に感じました。母親が子供と遊んでいる部分が印象に残りました。何をして遊んでいるのかは今一分からないんですけど、とても和やかな雰囲気が出ていました。
また出ましたと言うわけで、全期展示の篤斎の「江戸近郊春秋遊興図屏風」はやっぱりとても味の有る絵です。大根を馬に積んでいる人は労働の姿が演劇の様に絵になっていますし、左隻右端の二本の木なんかも凛然とした存在感を持っています。今回はこれを主に眺めていました(笑)
この人は北斎の弟子だそうですけど、画法のみならず人に対する観察眼も受け継いでいるのだと思います。

他の展示では様々な塩の結晶が紹介されていましたけど、貨幣価値抜きで言えば、塩の美しさは宝石に劣らない・・・というのは正直な感想なんですけど、持ち上げ過ぎなんでしょうか(笑)
一階でやっていた世界の製塩を撮った写真展示もすばらしかったです。製塩の現場もこれだけ集まると民族総覧の趣がしますし、そしてそこに伝統的な生活と文明の最先端が微妙に交錯しているのが混沌とした感じで好きな雰囲気です。出汁の効いている感じの写真展でした。

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