いまテレビで観ました。
そもそも視聴する予定は無かったんですが、たまたまつけた時にやっていた40番のメヌエットが面白くて最後まで観てしまいました(笑)
このメヌエットはなんだか聴いたことの無いような旋律が頻出して、かなり楽しめました。
楽器の重ね方や旋律の節を刻まないで、カラヤンっぽく(古楽っぽいのともちょっと違うと思いました)流す所が独特でしたね。
しかし4楽章は音楽が流れてなくて失敗だと思います。
ジュピターの出だしは笑いました。
宇野先生の解釈に瓜二つなんですよね(笑)
出だしだけでなく全体的にも何処か似てて、その通底する精神も似ていると思いました。
ただ宇野先生の方がリリカルな性格をしているので、音楽がウエットで、オケの差はともかく指揮自体は宇野先生に軍配を上げたいと思います(笑)
そういえば最近宇野先生がアーノンクールに対して巨匠宣言をしたと聞いたのですが、もしかして何処か自らと似た所を感じ取ったからかもしれません。
共通しているのは、個性的で有りながらお客を楽しませようという精神ですかね。
ジュピターは二楽章は出だしは中々だと思ったんですが、また音楽が流れていなくて失敗だと思います。
そしてまたメヌエットはそこそこ面白くて、終楽章はウィーンフィルの実力とアーノンクールの積極的な指揮がものを言って、40番のメヌエットと同じくらい良かったと思います。
全体としては僕はモーツァルトの演奏の基準として、良い演奏の下限であるということでムーティと比べるのですが、平凡な楽章はムーティより劣り、良いと思った楽章は僅かに良かったと思います。
アーノンクールは現在、個性的と言えるレベルには到達しているのではないかと思います。
アシュケナージとか凡百の群像達と比べると遥かに優れていると思います。
昔は頭で考える音楽だったのが、頭で感じる音楽になり、それを更に超克しようとしている様に見えます。
とはいえやっぱりクーベリックとかそこら辺と比べてしまうと、明らかに劣っていると断言できますので、巨匠ではないですよねぇ。
宇野先生も丸くなり過ぎましたかね。それとも曲目によってもっと映えるのでしょうかね。
そこまで確かめる意欲は今の所沸いては来ないのですけど(笑)
取り敢えずはアーノンクールに更なるエールを送って、文章を〆たいと思います。
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