色々借りてきて合計七枚のCDを聞きました。
この人たちはどのようなことを考えて演奏しているのか、と考えたんですけど、曲は大きく分けて緩やかなのと、激しい中に時に何かのキノコでも食べたんじゃないかと思わせるようなトランスしたパッセージが含まれるものが有るようです。
後者は刹那の快楽を歌っているような内容の詩が多いのですが、何かそこに自嘲が込められているように感じました。
つまり刹那の快楽の甘さと、それを虚仮とみなす感覚。もっというと刹那を超えた確かな物に対する(潜在的な)希求がこのグループの核心であると感じました。
前者は恋愛の中でも精神的な所を歌っているものが多かったです。これには恋愛やコミニケーションの中に含まれる真実性(に対する期待)の様なものを感じました。
前者と後者は表と裏、相互補完的でどちらをとってもまさに現代的で有ると言えます。またどちらにも没入しすぎないバランス感覚に優れた物を感じました。曲によっては両方が混じっているものも多くて、そういうのの良いものはdilettanteに多く入っていました。
前回挙げたのの他に気に入ったのを列挙すると、柔らかな肌は片倉さんの非常に瑞々しい感受性を感じました、エスカルゴ喜遊曲はそのまんまですけど楽しいです(笑)Anniversary of Angelも素直で好きです。戦争と平和は詞とリズム感が秀逸です。亡国覚醒カタルシスはあの蒼穹に磔刑にしてくれたまえ~とか良い表現だと思います。
挙げていくときりが有りませんのでここら辺にしますが、未來のイブを70回位聴いていた日があったかと思えば、時によってWishが良かったり、さっきは月夜のピエレットばかり聴いていましたので、色々聴いているとまた違った面が見えてくるかもしれません。ヴァリエーションの多さも大きな魅力です。
片倉さんの曲作りはマーラーの影響は有る感じです。若しくはベルリオーズの幻想交響曲の断頭台への行進ののりなのかも知れません。あれよりはまだ現世に対して期待が有る感じですけど(笑)
現代を捉えている所に妙味がある事を考えれば評価の仕方が違うかもしれませんが、100年後は見当付きませんけど、50年後にも幾つかの曲は残っていると思います。
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