バッハ ロ短調ミサ パロット

#その他音楽

実は通しては初めて聴いた曲なんですけど、感動したと共に驚きました。
バッハはマタイ受難曲やヨハネ受難曲やブランデルブルク協奏曲といった所を複数種類聴いてみたんですけど、あんまり面白くなく自分にはバッハは相性が良くないのではと思っていたので、とても面白く感じた事は意外でした。
真に厳かな宗教的な儀式が、蝋燭の向こうの風景として揺らめいている様な曲です。深い冥想をこれ以上感じさせる曲は殆ど聴いた事が有りません。パロットの個性も加味されているのでしょうけど。
しかも一部の隙もなく、全曲に渡って面白かったのもあんまり無い事です。大体古今の名曲といわれるものでも、これだけの長さになると途中マンネリな感じのメロディが流れ出したりするものですが、そういうのは皆無で何処を切り取っても素晴らしい曲だと思います。
santusや曲終部等の対位法が生み出す感興は比類無いもので、数多の有名作曲家が崇める作曲技法の冴えを身体を持って感じる事が出来ました。
ルター派信徒であるバッハが何故ミサ曲を書いたのかは以前より謎とされてきましたが、聴けば一目(聴)瞭然、唯とても書きたかったんだろうな~ということが強く感じられる曲です。

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