抑制的で表情を付けたい所をぐっと抑えている感じがする演奏です。ソリストの2人が音楽大学の教授を兼任されている人なので、バロックの様式感を(今の学説に従って)忠実に守っているのだと思います。オーボエとヴァイオリンの為の協奏曲は同一主題がソロを挟んで何度も登場するリトルネッロ形式による作品だそうで、第一楽章で主題が帰ってくる時にアクセントを付ける演奏が良くありますけど、このCDはあんまりさり気無いから、えっ帰ってきたの?と思いました(笑)
第三楽章はソロのヴァイオリン奏者がとても上手かったです。古楽器独特の透徹した音色で自在に弾いていて、一瞬木管と錯覚してしまいました(笑)
オーボエ協奏曲ヘ長調は第二楽章のオーボエのソロが、これまた控え目ですが聴き所です。この人はオーボエ協奏曲ト短調の第二楽章でも見事なソロを聴かせてくれます。
ただ全体としてみますと、平凡ではないけど、そこまで良い演奏だとも思いませんでした。
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