山種美術館に行きたい症候群を発症しましたので、液晶美術を観た後に、行って参りました(笑)
目当ては小倉遊亀さんですね。「舞う(舞妓)」が金地に舞妓さんが居るだけの大きくも簡素な絵で、小倉さんが重視されていたという「寂」とした雰囲気が良く出ていました。宇宙の中にたった一人、というと格好付け過ぎですが、金地の中を宇宙遊泳しているようで、人の持つ気品が良く描かれていたと思います。ぱっと上げている右腕に、熱っぽい華もあります。
「涼」はモデルの方をずっと探していて、この人に行き着いたとのことですが、流石にとても雰囲気のある人だと思います。女将さんとしての地に脚の付いた雰囲気を従えつつ、なにか霧の様な軽やかさを感じさせます。小倉さんが良い目でじっくり選ばれたのだと思います。
片岡球子さんはそれ程良いとは思わなかったんですが、応為であるとか夢窓国師を描いている所に、独特の考えを感じます(笑)
奥村土牛の作品も沢山ありました。綺麗で破綻が無く、観て深く感動するといった事はありませんでした。ただ、軽く目を楽しませるという面では無類で、「富士宮の富士」「蛤」「醍醐」らへんはみていて、ほわっとなりました(笑)
さっと観てきたのですが、千鳥ヶ淵の景観も含めて、水気を得た様な爽快な気分になることが出来ました(笑)
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