村内美術館 平常展

#その他芸術、アート

年度が替わりまして、新番組が幾つか始まりましたけど、目を引くのは「歴史秘話ヒストリア」でしょうか。司会の渡邉あゆみさんが梶浦由記さんの音楽をバックに、妖しげな和服を纏い、ほとんど侑子さん状態で、CLAMP先生が日本の美術の一シーンを作っているようで?ファンとしては少し嬉しいです(笑)
切り口も、話に女性ならではの潤いがあって好きな感じです。
渡邉さんといえば、冬季湛水不耕起農業の時のインタビューが少し、たどたどしい印象が有りましたけど、是非精進されて、長寿番組にして頂きたいものです(笑)

ところで美術館には、ただ券を頂いたので、行って参りました。
正直、行く前にそれほどわくわくすることは無かったんですけど、想像以上に良い展示で、かなり楽しかったです。

ドービニーの「アンドレズイの夕暮れ」は、ドーム兄弟のガラスを思い出させるような、枝振りの力強い作品でした。
ルソーの「フォンテーヌブローの森」が素晴らしい作品で、岩にだけでも白・赤・緑・茶・黒(・青?)等が使われていて、複雑かつ繊細。
ルソーは「森の木々の声を聴くことが出来た」そうで、自然的、民俗的な息吹きが感じられて親しみの情が沸きました(笑)
友達のミレーと共に浮世絵の収集もしていたそうで、浮世絵師も偉いですけど、当時の西洋人は綺麗なものに対して素直だったんだな、と思います。

ディアズの「マルグリッド」は花の神フローラが描かれた可憐な絵。最初の収蔵品だそうで、買いたくなった気持ちがよく分かります(笑)
デュプレの「水辺の牛」は、牛がなんとなくもかわいい作品。

ミレーは「ミレー夫人の肖像」が若さと生活の匂いが合致した、味のある作品。「鏡の前のアントワネット・エベール」も自慢の収蔵品だそうで、幼子のわんぱくな可愛らしさを特徴を捉えて描いています。ミレーは子供を描くのが意外と上手なんですかね?

コローは「夜明け」が右下に神話の女性がちょこちょこっといて、青空が大きく広がっている面白い構図。

クールベは相変わらず清涼感のある作家。中では「ボート遊び」が女性が大写しに描かれていて、本当にクールベの作品かと思いましたけど、さっぱりとした色香が薫る良い作品でした。

「ジャン・ルノワールと一緒のガブリエルと少女」がルノワールの光りに、身内の穏やかな親愛が混ざった作品。ジャンは風習で女装させられているそうで、どこの国も女性の方が生き残る確率が高かったのかもしれません。「衣を持つ踊り子」はルノワールの典型的な女性が、ブロンズの彫刻で登場。絵がダブって見えるせいもあって、物凄く華やかに見えます(笑)

密かに観たいなと思っていたカサットの作品もあって、「赤い帽子の少女」が顔だけ丁寧で、あとはぶっきらぼうな感じで、愛くるしい顔がより映えます。

おお、こんなものまで、と嬉しかったのはワイエスの「ビューティー・レスト」。女性が横になっているだけなんですが、空間の広がり方が、凄いの一言。ワイエスは結構好きですね。

展覧会以外にも、美術館の前にある彫刻が中々。ベルーズの「花の精」が、細密に彫られた零れ落ちそうな女神で、眼福でございました。

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