日本の伝統音楽 能楽

#音楽レビュー

今週のxxxHoLiCは面白かったですね。
中島誠之助さんが言うには、筋の良い素人は良いものは分かるんですけど、偽物が分からないそうです。プロは両方分かるそうで、今週のホリックは、四月一日に両方が分かることを示す台詞を言わせて、プロ筋の世界に行ってしまった事を説明無しで解説している所が、流石だと思いました。そして百目鬼は筋の良い素人のまま、というこの微妙な距離感が面白かったです。

このCDのジャケットの模様は丸が描かれただけの、いわゆる一円相。仙厓さんは饅頭の絵としていましたけど、そういう捉え方の方が禅っぽいですねぇ(笑)
良く知らないですけど、能もそういう幽玄と滑稽の相和する所にあるのではないでしょうか。

「序之舞」はテンポがゆっくりした笛の音が主役。ぼぼっと太鼓と掛け声が付いてきます。橋の上には風が通り、岸辺ではぬるぬると柳がたなびくような、やや荒廃した世界が浮かびます。
後半はだんだん速くなっていって、そのまま「中之舞」へ。

「師子「石橋」より」は笛もかすれる、微妙にテンションが高い曲。3:00辺りの迫力は簡素な中にも流石。最後の加速も、西洋音楽と一部重なるような、一味違う迫真性があります。

解説書によれば、ポリリズムが能の醍醐味だそうで、流行り物には訳があります。日本の(古典)芸能には混沌志向がある、ということかも知れませんねぇ~。

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