東京国立博物館 文化庁海外展 大英博物館帰国記念 「国宝 土偶展」

#その他芸術、アート

最終日に行って参りました。
最終日だからなのか、入館は20分待ち。帰る時には列が伸びて、平成館の入り口に近づきつつあり、40待ちの表示でした。潜在的な土偶ファンの数は相当なものです。

私も何故か飢えるように行きたくなり、東郷青児美術館からはしご。宇野先生が東郷青児の真逆として言葉を引いていたのが岡本太郎で、その岡本が心酔していたのが縄文の土偶や土器です。

6の土偶は太陽の塔に似ている、と周囲の人が噂をしていて、実際に似ていました(笑)
岡本太郎は自分でピカソを超えたと思っている、と言っていましたけど、超えていたとしたら縄文土器のお陰でしょう(笑)岡本太郎は作品を纏った形で観たことが無いので、強くはいえないんですが、実際冷静に観て、互角位ではあるんじゃないかと思うんですけど、ピカソはヴァリエーションがありますからね。。。

最近、大英博物館のラジオでシリーズで紹介された美術品百点のうち、日本から紹介されたのは4点。縄文土器と青銅鏡と柿右衛門と北斎、だそうですが、なかなか順当です。いや、青銅鏡だけは良く分からないのですが(^_^;)

「土偶の破片」は横の赤ちゃんがクッキーみたい、と言っていたのが良い着眼点。人の家に転がっていた○○○をチョコレートと間違えて口に入れてしまった、なんていうラジオの投稿ネタがありましたっけ・・・。

「ハート型土偶」もこれまた横の人が「凄い造形美!」と思わず声を上げる素晴らしい作品で、完成度の高さがありました。具象と抽象が共存している、というような事が解説にありましたけど、具象を深い内的感性で捉えているのが、非常に良く分かります。
「遮光器土偶」は有名なものですが、本物は流石の風格。

「土偶芸術のきわみといえよう」のコーナーでは国宝3作品が勢ぞろい。どれも状態がよく、細かく、強い意志で配置されたかのような紋様は、中々生々しく縄文人の心を伝えていたように思います。

「深鉢型土器」は火炎系のもので今まで観た中で一番大きく、状態が良いもので、炎立つ姿が魁偉。動物的にうねる姿がどことなく西洋的で、やっぱり狩猟をしているせいかも?

「土偶取把手付深鉢形土器」は付いている土偶の豊穣を喜んでいる(らしい)顔がかわいらしく、大阪場所でおおきにと言っていた朝青龍の顔を思い出させます。ほっくほくですねぇ。

縄文人の平均寿命は二十歳そこそこだったことが知られていますが、若人達の営々とした深い拍動が伝わってきたように思います。
凄まじく混んでいたんですが、仏像に匹敵するような精神的にずっしりとした展覧会で、素晴らしかったです。意外と一般受けすることも判明しましたし、また開いてくださいね(^_^)

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