東京国立博物館 博物館に初もうで&東洋館リニューアルオープン その8

#その他芸術、アート

行って参りました。

朝の9時に早めに着いてしまったかな、と思ったのですが、すでにかなりの人が正門前には並んでいました。恐らくミュージアムシアターの無料観覧目的で、皆様抜け目がありません。

まずは新装開店の東洋館のオープニングイベントで、要するに館長の講演なのですが、普段はこういうのは聞かないのですが、今回はせっかくなので聴くことに。
特に記憶に残る内容は無かったんですが、俳優さんを呼んでいて、これは話題づくりの一つでしょう。登壇した瞬間にカメラを持った女性が数名、私の脇をすり抜けるようににょっと出てきたので驚きました。

同じ壇で次の舞踊イベントが始まるまで時間があったので裸踊りが最善かは分かりませんけど、なにか面白い事をやれば宣伝になるのになぁ、それが寿ぐということではないかな、と思ったりもしましたが、話題づくりに対する意欲が欠けているようなオープニングイベントだったと思います。あんまり崩しすぎても良くないですが、もっと楽しそうな雰囲気を作っていくべきだったのではないでしょうか。

舞踊は午前と午後と両方観たのですが、違う演目ながら、それぞれの国の特徴は変わらない雰囲気。

インド舞踊は、踊られている方の師匠が壁画の前で瞑想していたら突然壁画が動き出した、という話しにちなんで作られたものらしく、壁画的な、身体を横に開いて平べったく使っていく動きが特徴的。
豪華な飾りで、腰には鈴があって、骨盤を上手く動かして鳴らします。

もうちょっと表情の変化があるものなのかな、とも思っていたのですが、あれはまた違う踊りなのでしょうね。新春らしい踊りなのでしょう。

カンボジア舞踊は上半身の動きが非常に乏しいのが特徴で、片足立ちの状態を保ったまま、足裏をくちゅくちゅ上手く使って転換してく動きが多く、白鳥の水かきではないですけど、片足バランスの緊張感とともに、そういう典雅さを志向しています。

インドネシア舞踊は肘から先のくねくねとした使い方が特徴的で、爪先立ちでつつっと歩く所作が、日本の和服を着た女性の動きに似ています。ジャワの舞踊らしく、ジャワは噴火で人が住め無い様な状態が長く続いた地域だと聞いていたので、どのような文化があるのかと思っていたのですが、立派なものです。

最近はNHKBSの「ほっとアジア」をよく観るのですが、これは全テレビの中でも非常に優れている番組だと思います。そこに出演されていた方もいたように思いました。

ミュージアムシアターは一番最初のに入りましたが、豪華になっていて壁面などにも雰囲気を出していろいろ映る趣向。ただ2Dだったんですけど科学博物館のように3Dにした方が良いと思います。映画などでは3Dは情報量が多すぎて疲れてしまうこともあるように思いますが、元々刺激が少なめの遺跡巡り映像では3Dはかなり生きると思います。作りが微妙に平板で、私のような一番興味がある人間でも途中眠かったです。

重低音を多用した重々しいオープニングになっていて、テレ東のフリーメイソン特集を真面目にやっているような雰囲気で、軽味が欲しいと思います。

仏教寺院を特集したのですが、教義などに触れる事が無かったのも、神秘的な雰囲気が雰囲気だけで終わって突っ込みを欠いていた様に思います。

大掛かりになった分、戦艦大和的になったという面があるといいますか、かなり映画寄りになっていて、博識なナビゲーターのお姉さまと土偶が掛け合いで進めていた頃が少し懐かしいようにも思います。

また入館料だけでも、例えば大英博物館はただなのに、取っていて、それにさらにミュージアムシアターで500円取るとのこと。日本では高額な電気料金もそうですけど、本来削るべき所を、広く薄く取って、何かよからぬ利権に使われるということが多々あって、この入館料なども非常に気になるところ。使用先を透明化して、国はこういったところで料金を取る理由を表明するべきです。

文化振興という面からいえば、進むべき方向から逆行しているのは確かではないでしょうか。

また、新春ということで江戸の大道芸をやっていて、風の強い中で、額の棒の先にコップを載せて回転させて水を撒くなどの妙技を披露。結構難度があります。

ショップでは新春の美術書割引セールをやっていて、525円コーナーと半額セールの仕切りが曖昧で、また表示料金から半額になるのか表示料金がすでに半額なのか表示されておらず、後者だった様で、横の人が、これは詐欺ではないかと店員さんに厳しく詰め寄っていて、新春から無粋だなぁ、電波な人なのかな、と思ったら、525円セールで売られていた本は家に帰って確かめると、新版が出たシリーズの旧版だったようで、まったくそうは書かれておらず、これは詐欺なのではないかと。

私は偶然にも大体新版が出ていないものを選べましたが、旧版はアマゾンで投売りされている価値の低い本で、新春でみんな喜んで買いに来ているのにそれは無いと思います。

とはいえ、全体的にはとてもめでたい気分になりました。ありがとうございました。

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