「増加傾向の施設 経営厳しく、不十分な施設・職員」(http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130209/dst13020908300003-n1.htm)ということで、グループホーム火災のニュースでは、もちろん運営会社側の落ち度もあるのですが、こういった施設自体がどこか手を抜かないとやっていけない様な状況で運営されていて、国の責任も非常に大きいのは見逃せません。業界の人のインタヴューでは経営について触れられることがたまに出てくるのですが、そういった問題を捉えて深く掘る報道をテレビでみかけないのは非常に残念です。
こういう施設の運営の問題は難しく、民間でやると手抜きをするところが出てきますし、国でやると仕事不明の公務員が増殖していたりします。とりあえずはしっかり経営できる制度設計をした上で、民間に任せるのが良いかなとも思います。
あとはモラルハザードが起きないような国全体の一人一人の引き上げ。表現するなら、基礎的な文化力の底上げが重要だと思います。
91歳妻を殺害容疑、96歳夫を逮捕 奈良・大和郡山(http://www.asahi.com/national/update/0210/OSK201302090139.html)というニュースがありましたけど、テレビでほとんどみないんですよね。社会問題として非常に大きなニュースで、徹底的に掘り下げるべきです。どう考えても国の責任であって、上のグループホームの事件もそうですけど、メディアは国に責任を問うということが出来ないのではないかと感じます。
2月11日の未来世紀ジパングでは財部誠一さんが、旧産業からの脱却という事を訴えていて、象徴的に「日本はテレビを捨て復活」と仰っていましたけど、そういうことは絶対に必要だと思います。
将棋界ではここ数十年でみた時に、優勢な将棋を勝ちきる技術が一番進歩したといわれているんですけど、一つの重要な発想は、相手に何もさせないという意味で得をしっかり守って勝つのではなくて、相手に得をさせている間に違う部分でもっと得をする、それで局面のバランスを取っていくという思想なんですよね。
つまりは古い部分の得を守るのではなくて、そこで得た得を新しい産業に投資して、全体として優位性を守っていく、という思想で、それが大企業の経営においても結局は一番の安定をもたらすだろうと思います。
財部さんは報ステでの特集もいつも素晴らしいですし、目も生き生きとしていますよね。
テレビでは小泉進次郎の露出が急に増えたみたいですけど、かつての飯島秘書官が彼のメディア戦略を担当していて、今が出しごろだと思っているという話が。だとしたらメディアが何らかのルートでコントロールされて自民党の広報機関になっているとしかいえないのではないでしょうか。
2月13日にはオリンピックからレスリングが外れる可能性がある、というニュースが流れましたが、誰も事前にそういう噂すら聞いていなかったような雰囲気で、いきなり決まってしまうのはどういうことなのか、JOCの対外的な情報収集力は一体どうなっていたのか、と思います。JOCの主な役職が名誉職の人間で占められていたり、橋本聖子的な統制の意味で国内を向いていて国際的に果すべき仕事を果していなかったのではないでしょうか。
さらに気になったのは吉田沙保里のインタヴューで、ひたすら驚いていることを繰り返すばかり。本当なら、私も最大限協力するからレスリング協会には外れないように努力してもらいたい、とか言えば良いと思うのですが、いいいません。国民栄誉賞を貰った名選手にして組織のことには口出しし難いような悪しき体育会系の空気が広がっているのではないでしょうか。
日本のレスリングは珠玉の選手が揃っており、下の世代をみてもなんとなくこれからもそういった選手が続々と出てくるだろうなという予感がある中での除外可能性で、特にこれからオリンピックを目指すつもりだった少年少女には、本当に気の毒だと思います。気の毒という以上の悲劇です。
この日のラジオで名誉職の話は小田嶋隆さんもいっていましたね。
テレビのインタヴューは吉田沙保里にばっかり行きますけど、聞いてどうなる相手ではなく、取材するべきはJOCの理事やレスリング協会の幹部です。情報の集め方や分析する体制などを聞いて今後に生かすべきなのです。
これをしないのはやはり自主規制なのでしょう。力を持った人達との対立を回避しようとメディアがしていて、役割を果たせていないのではないかと思います。
名誉職化・お飾り化といえば、アルジェリアの時も明らかに情報・人員が不足していて、大使館の形骸化、名誉職化があったのではないかと思います。日本の大使館はどこも地元の日本人と乖離しているといいますが、それにしても今回は機能不全だったといえます。
なんでも欧米の過ごし安い所に較べて行きたがる人が少なくそれで手薄になっているとのこと。住みやすい所と待遇差をつけてしっかり人員を配置するべき所に配置するのは当然のことです。こういったところを放置している外務省そのものにも国民に対する責任の欠如を指摘できると思います。
大竹まことさんが本当のお金持ちは働いていないことが分かった、ということを言っていたと書きましたけど(http://blogs.yahoo.co.jp/ffggd456/52904662.html)日本全体に職責に対する情熱の欠如・名誉職病のようなものが広く存在して、それが日本を蝕んでいるように思います。
今回の事件を受けて日本もロビー活動をしなければ、という話もちらほら聞こえてきますけど、やはり賄賂合戦は国の名誉のためにも避けた方が長期的には得だと思います。IOCがコネと賄賂が物をいう閉鎖的なムラ社会になっているようで、これをなんとか変えていくようにするのが日本のやることだとおもいます。
IOCのヨーロッパ中心の構成も疑問視されていますけど、世界遺産もノーベル賞もこんな感じで、欧米の仲間内でやりたいんだけど、それだと「世界」という権威が出ないからちょこちょこ他の地域を入れているというのが実情だと思うんですよね。
日本は東洋を足場に粘り強くこういった矛盾を改革するように今世紀、訴えていくべきでしょうね。
2月13日のくにまるジャパンのデイトライン東京ではリビアのカダフィは石油を資金源としてイギリスやフランスから武器を買っていたということをやっていて、自分たちが石油を買ったお金が何に遣われているのか気をつけなければならない、ということでまったくその通りだと思います。
日本はサウジアラビアから多く輸入していますが、この国も女性の問題を始め人権抑圧が酷く、イスラムの人はイスラムの風上にも置けないといっていると以前に聞きました。
ウィキペディアに「サウディアラビアにおける女性の人権」という項目がありますけど、1950年代以降の石油を資金源とした強権化と関係しているみたいです。
なのでやはり、一刻も早く再エネを普及させて、そういった手助けをしないような方向に舵を切る必要があります。
サウジアラビアの女性運転手の抗議の話は日本でも大きく報じられましたけど、あわせてこういう視点も必須ですよね。
「独島セレモニーの朴鍾佑に五輪銅メダル授与へ=IOC」(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130212-00000063-yonh-kr)というニュースが流れましたけど、オリンピック憲章が主に黒人の抗議を食い止めるためのものだったということが明らかになったといって良いのではないでしょうか。スポンサーとの関係も噂されますけど、だとしたら拝金主義であるといえるでしょう。
これはみんな本当にもっと怒った方が良いとおもいます。あのリベラルな乙武さんもいつになく怒っていらっしゃるようですけど、見識がある人ほど怒るべきことなのだと思います。
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