国立西洋美術館 大英博物館 古代ギリシャ展 -究極の身体、完全なる美 その18

#その他芸術、アート

というわけで一覧しましたが、このリアルな彫像たちはギリシアの人間中心主義を表しているのだそうです。

それをミケランジェロが受け継いで、今日まで来た訳ですが、そろそろ行き詰りつつあるのではないでしょうか。そしてそのことは規模の大きな公害事件を世界でも稀なほど経験している、我々日本人が一番痛感しなければならないことだと思います。

ブータン国王夫妻がこの前いらっしゃいましたけど、ブータンはどうも生類憐みの令っぽいことをやっているみたいなんですよね。
南部の難民問題などいろいろ抱えている国ですが、どうも東洋で人権的なものを大事にしていこうとすると、そういう所に行き着くみたいです。人と自然の境界が理論的にありませんからね。

一方で今まではキリスト教の精神にもとづいた、ヒューマニズムという人と自然をすっぱりと分ける考えが主流を占めてきたわけですが、人為的過ぎて本質を衝いていないところもあったでしょう。

そのずれが今までの環境問題・原発問題に表れていると思うのですが、そういった中で綱吉・生類憐みの令の再評価。東洋思想の再評価という流れがあるのだと思います。

そのまんまの「人間中心主義」は往々にして、本当に人のためになることが無いわけで、それを本当の意味での人間中心主義に近付ける。これを世界中で競っていくのが21世紀だと思うのです。
そういう時に日本の伝統、飛鳥文化といったものは、非常に大きな示唆を与えるものになるのではないかと思います。まさに飛鳥に帰るべき時だと思うのです。

いつも東洋的な展示ばかりをみているので、その正反対の西洋の古代の在り方に、非常に刺激を受けました。現代に通じるものも非常に多かったと思います。貴重な品をありがとうございました。

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