「自然エネルギーで地方創生、ドイツの事例に学ぶ」(http://www.tv-asahi.co.jp/dap/bangumi/hst/news/detail.php?news_id=41458)は、ドイツは電力会社官僚政治家銀行などありとあらゆる既得権の攻撃を受けつつ、何年も戦って脱原発を達成した、という話。
メルケルにしても原発推進だったわけですから、事故が無ければドイツの今もわかったものではないですよね。
自然エネルギーの買取り制限の制度変更をされた日本はかなり時間が遅れた形でこの壁にぶち当たっているとのこと。
私はNHKの歴史番組が好きで結構観ているほうだと思うんですが、一番感動してよく覚えているのは「その時歴史が動いた」の前島密の回の最後ですね。
郵便制度が確立されると皆失職してしまう、ということで飛脚の代表が乗り込んでくるのですが、前島密が郵便制度が日本の未来に必要であることを諄々と説くと、一言、そうか、と言って帰っていったとのこと。
そうか――――――――。
彼だって代表できているわけで、皆の生活を双肩に担っている立場です。もちろん自分の生活も大変です。それでも国の将来に必要で、合理的な制度だとわかれば、納得して引き下がる。
この「そうか」の一言は非常に重いものだと思います。
前島密はこの後飛脚のネットワークも利用して郵便制度を築き上げますが、これも忘れてはならないこと。
勝海舟風に言うのであれば、今の日本に足りないものはこの「さうか」の一言に尽きるよ。と言いたいところです。
明治時代は新政府側ばかりが注目されますが、このように理に殉じて既得権を手放した旧時代の人間たちの姿は忘れてはならないものです。
廃藩置県なども、昔はどこの藩も赤字だったので勝手に手放したかったのだ、などといわれていましたが、やはり藩でいることは大きな権利であって、大事業中の大事業でした。そこには日本の将来のために既得権を自ら手放した武士の姿があります。
この日の古賀さんは安倍が施政方針演説で「欧米列強」という言葉を使って、侵略をしていた欧米を真似し、軍事的に伍して行った明治に戻るつもりではないか、ということを指摘していました。
私は同じく明治から学ぶのであれば、この飛脚の姿であるべきではないだろうかと強く思うのです。
番組のスタジオでは、日本には山川草木に魂が宿るといわれているとのことで、古賀さんは昔から日本人が自然のエネルギーを利用してきたことを言い「炭とか・・・」と言っていましたけど、水車は出してほしかったですね。本当にこれは上手く利用していた印象。今で言えば小水力です。
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