ではこの運命の4連打がいろいろな作品で使われているという話を。運命はその集大成だとのこと。
伊福部昭における「ゴジラのテーマ」に該当するものがこの4連打だったといえるでしょう。
当時は録音が無かったから印象づけたかったのではないか、とゲストのローリーさん。それは大きいんでしょうね。録音で何度も聴くと食傷しかねない作品ですしね。
次は、ハイリゲンシュタットの遺書のエピソードを紹介。これは「運命」と直結する出来事だったといえるでしょう。
芸術へ突き進むことを決意したことで自殺を免れたのではないか、とのこと。耳が聞こえないことで逆に雑音がシャットアウトされた感じもあったのでしょう。
色々な形でこのモチーフが紛れ込んでいることを紹介。他の旋律の時でもこの音が通奏低音として紛れ込んでいたりします。根底に苦悩があるということを表しているのでしょう。
知的に展開され構成された作品ですが、なんとなく頭で形を変えているのではなくて、あらゆる変形に魂がこもっているなぁ、ということを感じさせられました。
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