(http://toyokeizai.net/articles/-/140320)創業者の出光佐三は百田尚樹に小説に書かれて有名になる一方一部でいちじるしく評判を落としてしまいましたが、出光佐三は悪い人ではない。(思想や行いがすべて良いとは言っていない。)
社員思いの良い社風だったそうで、そういったものの消失に対する忸怩たるものが創業家にあるのか。
創業家の書簡には社風の違いが理由の一つとして挙げられていますけど、そういう合併の難しさはあるんでしょうね。
国内資本云々の所はどうなのだろう?書簡への返答が今のところ見当たらないので、なんともいえませんが。
私個人としてはどうなるのかハラハラしているのが文化部門です。出光はサントリーと並ぶ日本の文化企業ですけど、これも(良質な)ワンマン経営に支えられていたんですよね。
そのコレクションには仙厓さんなど失われやすそうなものが多く、これだけ文化財を残したことに私は感謝がたえません。
文化福祉財団として減税措置を受けているといいますけど、それが出光の文化事業に比して過大なのでしょうか。
客観的にみた時創業家には合併すると「顔」が効かなくなる損失というのはあると思うんですよね。
そういったものも勘慮して、創業家にお金をたくさん渡して文化事業を統括してもらう。
創業家にはそういったものを元手に新たな「出光」を創業してもらう。こういった所ぐらいが上手い落としどころなのではないでしょうか。
国内の石油企業はやはり合併しないと将来的に世界の競争にさらされるともたない感じになっているみたいですね。(1+1が本当に2になるのかには注意深くなければいけませんが)
それともかつてホンダが通産省に経営統合されそうだった時にCVCCエンジンを出して存在感を見せたように、出光が単独で残らなければいけない理由を示す技術革新が必須といえるでしょう。
佐三が起業したように新しいことをしないと、いけません。
創業家もまた、何もしないでいつまでも創業家としていられないことを知るべきだとおもいます。
あらゆる細かい紛争を超越するのはイノベーションです。出光に限らず日本の企業はそれこそ石にかじりついてでもイノベーションを達成してほしいと思います。
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