国立科学博物館 企画展 石の世界と宮沢賢治

文学

続いて行って参りました。

宮沢賢治は地質・鉱物の専門家であって、あまりにも文学者として名高いのでその面が忘れ去られているという説明。賢治の作品で石が出てくるところは1800か所なのだそう。その個所と共にさまざまな鉱物が展示されていて、その鉱物の特性に即した文脈でことごとく使われているのが確認できます。

賢治の作品はすでに著作権が切れて青空文庫で公開されていますが、今後は各石や科学用語に説明のリンクを付けた賢治全集の決定版がネット上で公開されなければならないのかもしれません。

賢治の活動全般も紹介されていて、岩手の地質を記した地図には賢治が担当して調べた部分があるのだとのこと。

農民芸術がどうとか、そういったものを一つにした地域の自律的な発展を願い、活動していたのが良くわかります。今風の地方分権の祖ともいえるではないしょうか。

蔵書の洋書がたくさんあり、英語に加えドイツ語に堪能で、ファウストの原書などがありました。音楽教師に音楽を教えてもらう代わりにドイツ語を教えていたという話も書いてありました。

石ばかりですが、極めて色彩に富んだ壮麗な展覧会で、この展覧会を観ずに宮沢賢治を理解することなど可能なのだろうか、という感想すら持ちました(^_^:)

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