行って参りました。
会場に入ってみるとかなり人の少ない展覧会ですが、内容の地味さから考えれば納得の部分も。皆さんみないで内容がわかるんですかね?
解説によるとこの美術館の浮世絵コレクションを作ったシカゴの日本美術収集家ロジャー・ウェストン氏が浮世絵を集め始めたのは90年代らしく、あまりにも最近なのでびっくり。
室町水墨を愛した経営学者のドラッカー氏は、この時代になるともう手に入れられなくなっていたそうですが、浮世絵はまだ収集できた(る)のでしょう。
コレクションの特徴は肉筆画しか集めていないこととのこと。
かつて私は良質な肉筆浮世絵を美術館巡りの最初の方でたくさん観ることが出来たので、次いでみた版画の感動訴求力の低さにびっくり。
もちろんよく観ていくとそれも良いのですが、一点ものの名作の持つ力は圧倒的です。
デジタルでみんなで観賞できる今の時代は肉筆の時代だということは言えるでしょう。そういう意味では現代的なコレクションのあり方の一つともいえます。
そういう制約からか、太田記念美術館で無造作に出てきそうな無款の肉筆画が続きますが(もちろん良い)中でも菱川師宣の「江戸風俗図巻」はかなり貴重そうな作品。
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