サンゴ密漁か 上空から多数の漁船確認

まず、「地元」という言葉の範囲がおかしい。破局的な事故を前にして、まだ地元の村と都市という対立軸を採用するつもりなのか。

特集中、原発の「経済効果」という言葉がありましたが、原発が非経済的であるというのは実質政府も認めた常識です。

ここでは地元への経済効果（これも廃炉や再エネ産業への転換で逆に活性化するという例が実際に海外であります。原発の局所的な経済効果も虚構であって、メディアは本来そのような見識に基づいて報道しなければならないのです）という部分を含んでいるので、嘘とまでは言えないのですが、特集中でそのようなことを言うと今までの誤報道から、原発は安いからな、と誤解する視聴者は多いでしょう。安いという表現を付けられないからその誤解を誘ったものではないか。

そもそも原発は高い物であって、よってそれを田舎に押し付けて都会が楽をしてきたという図式は成立しません。その構図を崩さずに、謝罪訂正をせずに、どうしても原発は安かったということにしたいのがこの番組の病理ではないか。

続いての沖縄の報道も、そもそも基地の経済効果は逆にマイナスであるといわれています。基地の経済効果があるかのようなつくりは間違えていて、これも以前から続く誤報といえる。

変わらなければいけないのはこのような構図であるというよりこのような虚構の構図を作り上げるメディアの体質なのです。

こういうのを日本人の国民性だとする街の声を放送していましたが、利権であって、国民性で処理するのはメディアの無責任であって、怠慢以外の何物でもありません。

こういった特集で「国民性」と言い切るサンデーモーニングにどれだけの射程の歴史への見解があるというのだろう。

スタジオのコメントでは、姜尚中さんは相変わらずしゃべり方が人に伝えるものではないぼそぼそとしたものです。

なんかしゃべっている時の格好も変で、率直に言って内に籠ったナルシストなのではないか。

小幡績さんは、株価つり上げの一時しのぎと同じで、脱原発も感情的なものだった、としていましたが、私は官邸前デモをきっかけに脱原発は確かに深化していると感じます。

涌井氏はこの狭い列島に５３基も原発がある。原発が経済的だという前提がおかしい。東電にとって経済的なだけだ、ということをいっていましたが、当たり前の常識でこのようなことをいちいち指摘しなければならない特集のレヴェルの低さは絶望的です。

一体つまでこのようなことを続けるのだろうか。

「サンゴ密漁か 上空から多数の漁船確認」（http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141101/k10015881221000.html）は自衛隊を出さないのが意味不明。何のための自衛隊なのかということになるでしょう。

一網打尽にする以外に選択肢はありません。

国は尖閣ではいろいろ言っていますけど、これで煽って集団的自衛権や沖縄の基地を通すだけで、本来防衛にはまったく興味が無いのがわかりますよね。

環境にも全くありません。

「エボラ熱ワクチンに課題山積、製造・供給などに高い技術ハードル」（http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0IH0AR20141028）とのことですが、報道ではエボラだと周囲に知られると村八分になるので、火葬をさせてくれない家が多いらしく、それが大きな障害になっているとのこと。

日本ではハンセン氏病のことが思い出されるのですが、こちらの場合は弱毒性で人にうつらないと判明した後でも長く隔離が続いたのが、一層の悲劇です。

これは偏見だけではなく、政府に利権があって隔離を解除できなかったのではないかと思っているのですが、実際はどうなのでしょう。

「泉南アスベスト訴訟:厚労相、原告に謝罪…最高裁判決受け」(http://mainichi.jp/select/news/20141028k0000m040072000c.html)も「何故」アスベストを官庁の建物で禁止しながらもそれ以外で禁止しなかったかというと、アスベスト会社と政府の癒着があってやめられなかったからだといわれます。

この政策立案をする人間の私利私欲によって破局に進んでいくのは戦争の泥沼に落ち込んでいった時の構図と同じです。

しかし大手メディアはこのニュースの時に、利権についてはやらず。戦前と同じ仕組みが放置されていることに対して中枢の危機感はゼロといって良い。本当に全く何も学ばない国だと思います。

「山下智久、深々と頭下げ謝罪」（http://www.cinematoday.jp/page/N0067386）は謝罪をしてやっとテレビで報道されるようになりましたけど、これも報道の歪みという意味では社会ニュースと同じであるという視点が必要です。