10日のとべささるの第一曲目はいわゆるゴジラのテーマ曲。
アメリカ版ゴジラの試写会に吉田さんは行って来たとのこと。
日曜日には伊福部昭音楽祭があって初代ゴジラが上映されたようですが、私は今回は行かなかったんですよね。
実は特撮があんまり好きではなく、ゴジラもほとんど観ていないんですよね。初代ゴジラは現代への警鐘に満ちた傑作だというのは頭にあるのですが、私ではなく特撮好きの人が行った方が良いだろう、という結論になってパスをしました。
いろいろ重なって特集がたくさん組まれていて、多くがまだ未見なのですが、いわゆるゴジラのテーマはどのように扱われているのですかね?
凄くぴったりですけど、この作品用に開発された旋律ではないですからね。1948年に純音楽用に使われていて、映画では「社長と女社員」や「蜘蛛の街」でも使われています。
私はこのタイトルを弾いていると、いつも古代人の乱舞のイメージが身体を通り過ぎます。そういう意味ではゴジラに留まらず、伊福部音楽の真髄がそのまま込められているのがこの旋律なのではないかとも感じます。
伊福部昭さんは旋律の流用が多いことが有名ですが、それはモーツァルトにもあります。ともに市民相手に曲を作っていたのが共通点。
当時の大衆産業であった映画の音楽は使い捨てで作曲家を消耗させるので作曲家の側でも精神の摩耗を避ける自衛策が必要になってくる。その手段として採られたのが流用だったのではないかと思っています。
ひとつの主題を何度も書き直して磨き上げるのだ、などという人もいますがそのまんまであって、それは志を高く見積もり過ぎでしょう。
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