太田記念美術館 いざ討ち入り!浮世絵忠臣蔵展

#その他芸術、アート

行って参りました。

忠臣蔵はこの前ブラタモリでイタリアでも有名だ、と話していましたけど、どんな感じで伝わっているんでしょうね。日本人の中でも事実関係の把握について、結構ばらつきがありそうですよね。そもそも実際どうだったか、確証がありませんしねぇ。
何はともあれ、大石内蔵助(あれ、変換されない)は国際的にみても、実行力のある人だったんでしょうね。

歌舞伎の仮名手本忠臣蔵は行ったことが無いので良く知らなかったんですが、凄まじく色んな物語が史実を元に展開されているみたいで、へーと思いました。
葛飾北斎の「新板浮世忠臣蔵第五段目」は横で物取りをしている傍ら、次のシーンで登場する猪が遠くで疾走している場面で、これが忠臣蔵なんですねぇ。歌舞伎は劇的な場面構成に女性キャラもバランスよく配置されていて、少年マガジン的なセンスかもしれません。
同一画題の直線上で、絵師の個性が良く出る作品で、北斎は、こういう時間的に動的な構図に特徴があるかもしれません。

歌川広重は「忠臣蔵 十一段目― 夜打 押寄」が橋を渡る黒々とした集団が、風景に異彩を与えています。「忠臣蔵 八段目」も画面中央の蔦の紅葉が美しいです。

国芳はヴァリエーション豊か。「義士四十七人良黒橋を引き取る図」は大パノラマに、中央の討ち入り直後の大石良雄の落ち着いたお辞儀が綺麗です。現代では微妙な所もあるかもしれませんけど、こういう所に忠臣蔵の芸術性といいますか、そういうものがあるのだと思います。
芸術的といえば、今日のみきてぃはエレガントで芸術的でしたねぇ。あしたも良かったら良いですねぇ。

「蝦蟆手本ひやうきんぐら」のシリーズは蛙化もの。「義士夜討人形之図」は洋風表現。

歌川芳虎の「忠臣雪夜志」は討ち入りの隅で野犬に餌をやっている図で、討ち入る浪士の余裕・落ち着きを表現しているものと思われます。

喜多川歌麿は断然女性化もので「高名美人見立て忠臣蔵 弐段目」は耽美な表現が良いです。
鳥居清長の「忠臣蔵七段目」は役者の風韻が薫る作品。

忠臣蔵もちょっとやせ我慢的といいますか、キッチュでマッチョな所もあるんですけど、大石始めあらゆる面の実行力もやはりなかなか凄いと思います。冷静沈着で品がありますし。
現代では、国家戦略室なんていうものも周囲の評判でもネーミングセンスが悪くて嫌な感じがするとさんざんでしたけど、こちらは中身も呼称もキッチュでマッチョなだけでしたねぇ。

昼食はジョナサンの500円割引券があったので入店。ハーブ茶を大体全部飲んだんですが、なかなか楽しかったです。

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