無料だったので、行って参りました。
ルノワールの「帽子の女」は、印刷ではわかりにくいと書いてありましたけど、やはり実際の透明感は殆ど消えていて、この前の清方に近いな、と思いました。ちょっと文化的な感じの一般人を描く事が多いのも、似ているかもしれませんね。
モネの「睡蓮」はこの美術館自慢の逸品で、確かにこれくらいの時期が一番、作品としてバランスが良いかも知れません。
ルーベンスの「踊る二人の子供」はぽにょぽにょした感じが、流石の巨匠。
老子の「人の生まるるや柔弱なり。 其の死するや堅強なり。」なんていう言葉を思い出します。
ハンマースホイは日本に巡回展が来た時に、観に行こうかと思ったんですけど、ちょっと寒々しそうでパスしたのですが、「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」は黒色が厚い、立派な絵。印刷にすると、ニュアンスもそうですけど、絵のバランスも崩れてしまうことが結構あるんですねぇ。
ロダンの彫刻がたくさんあったのですが、きりっとした造形とぐちゃぐちゃした感じが、同居しているのが特徴的な人だなと思いました。
ここまで来てフジタの「坐る女」が、金屏風風の上にいつもの淡い色調で。
日本的なものを醸しつつ西洋画を描くには、この乳白色は非常に効果的で、心底から欲したが故に生まれた創造なんだろうなぁ、と感じました。
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