尾高忠明指揮ブルックナー交響曲第八番 第三、四楽章

#その他音楽

N響アワーの演奏です。尾高さんは往年のハイティンクより更に頼りない感じですが、なんとなく観ました(笑)
そこまで酷評ではないのですが、けなしているので以下御注意を。
第三楽章はニュアンスにたまに優れたところが散見されます。タイプだけ言うなら朝比奈隆さんの豪放にして謹直なブルックナーに対し、陶酔のブルックナーと言えるかもしれません。ただどうも、ああ、そこは焦らないで、焦らないで、と言いたくなる様な所が有るかと思えば、只管遅すぎる所もあって微妙でした。陶酔系統の演奏としてもやや中途半端な気がします。音楽の求心力も息も絶え絶えな感じです。指揮者がびびびっと力を込めて動いているのにオーケストラが死んだ様な音を返すのは何かの前衛美術かブラックユーモアかと思いました(笑)
第四楽章も全体的には大きな違和感は有りませんでした。近代のブルックナー演奏の研究の果実を有る程度受け継いでいる演奏で有るともいえます。雄渾に演奏しようとしている所も多くてその息や良しですが、今一迫力に繋がってなくて全体としてのっぺり聴こえる所は不思議です。巧く綺麗にやろうとしている所も多いのですが・・・。悠然としたティンパニで有るとか、盛り上がっても焦らない所とか随所で朝比奈さんの影響を感じたんですが、そうであれば謙虚に学ばれたと言う事なので偉い事だと思います。といいますか、良く聴くと音色のタイプ――剛毅さが違うんですが、蘇ったんじゃないかと思うような所も数秒ポツリポツリと有ります(笑)全体的に言えばやはりのっぺりしているという一語に尽きますが、嫌いなタイプ演奏ではないので、迫力か繊細な表現かはたまた神聖さであるとか、なにか一つ突き抜けたところがあれば良いと思いましたが、それが実は一番大きな壁なのかもしれません。

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