バッハ ヨハネ受難曲 パロット

#その他音楽

聖書でヨハネの福音書は表現が比較的に冷静で強烈なものに欠ける印象が有るのですが、バッハの音楽はむしろ逆でヨハネ受難曲の方が峻厳で有るといわれる事が多く有ります。

ヨハネ受難曲は以前にシュナイトのものとアーノンクールのものを聴いたんですが、聴いた感じの余りの違いに驚きますね。その2つは個人的にはあんまり面白く有りませんでした。
この演奏はパロットの柔らかさ勝利だと思います。ただ僅かにこれは本当に受難曲なんだろうか、という疑問は頭を過ぎりましたが、むしろ受難曲とは激しいものだと思っていること自体が偏見なのかもしれない、とも思いました(笑)バッハは本来環境音楽的な所が有ると思っているんですけど、そういう方面から見ても良い演奏です。
重唱も実に立体的で美しい音楽です。バッパの地味な生涯を考えると劇的にやるより、こういうポリフォニックな良さを前面に押し出すのが正統派なのかもしれません。あんまり詳しくは無いんですけど、グールドのノンレガート奏法が成功したのもそういうのが理由の一つなのかもしれませんね。
パロットにはロ短調ミサに続いて清澄で玄いバッハを聴かせてもらえて有り難いですねぇ。

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