第九の特番面白かったですね。クナはあんなに頭を振って指揮していますけど、大丈夫なんでしょうか(笑)彼は確か平衡感覚を損なっていたと思うんですけど、そのせいでしょうか。結構一生懸命指揮していましたね。フルトヴェングラーも映っていましたけど、なんというか、動きも雰囲気も最早人間に見えませんでした(笑)
最近ベートーヴェンが重く感じられることが有るんですが、それは途轍もなく力強い一方でユーモアが欠如しているからだと思います。そういったものはプロパガンダにもってこいなんですね。ベートーヴェンがどちらかというと進歩的な政治思想を持っていたので、そういう方面では問題視されない事が多いですが、特別に演奏される際は、誰の考えによってどういう意図をもって演奏されているのか気をつける必要が有ります。
余談はさておきまして、ディヴィスはイギリス出身の指揮者で、このCDではロンドン交響楽団を振って自国の作曲家の演奏をしているわけですが、心なしか他のCDより雄弁に聴こえる気がします(笑)
ヴァイオリンのハーンさんは鋭いを容貌をされていますが、音楽にもそういうところを感じます。
第一楽章は盛り上がっては引いて行くのを繰り返している感じですが、ブラームスほど暗くは無いし、よしあしでは有りませんがナマな感情も感じません。
私は主に図書館からCDを借りてきて聴いているので、返す段でCD-Rに焼いてから返すのですが、その際にBGM的に聴く為にあんまり期待していないCDをわざと数枚借りてきて、流すようにしています。このCDはそもそも望み薄だったわけでは有りませんが、2楽章まで聴いて余り面白くなかったので、焼きながら聴いていました。そうすると集中して聴いていた時よりずっと面白いんですね。エルガーの音楽は良くも悪くもムードミュージック的なのかもしれません。
3楽章はエルガーらしい典雅さの中に迫力が有りましたし、ヴォーン・ウィリアムスのあげひばりは相変わらず美しさの限りです。と思っていたんですけど、このあげひばりは余りにも美しすぎます。ディヴィスの指揮もハーンの演奏も繊細でエレガントでとても非凡です。玄宗皇帝の前で踊る楊貴妃を想起させる様な演奏です。
最後ハーンの独奏が終わると同時にCDが終了しましたけど、唐突でビックリしました(笑)
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