ちょっと前ですが、ライヒ特集良かったですね。常にリズムが有ることが、人にとってどれだけ心地良いのかということが分かります。だんだん木琴が木魚の様に聞こえてきたのは、私の耳のせいでしょうか(笑)
こういう人を見ると、クラシックの持つ実験精神の尊さを感じますよね。インターネットなんかを見ていても、他の分野と比べて作曲技術が駆使されていない、という理由で曲や作曲家を貶す人が少ない(様な気がする)のは、ライヒやケージのような人の残した、好ましい影響故だと思います。
チャイコフスキーは作曲技術を駆使して豪華な音楽を作る人ですが、その室内楽には独特の魅力があります。ハデハデな作曲家が地味な分野の作品を作っている、ということで非常に按配が良いです。
第一楽章からして音色がゴージャスです。充実した内声をバックに、ヴァイオリンが高音域を駆け巡ります。
最近チャイコフスキーを余り聴かなくなってきている私には、この編成でもかなりうるさく感じます(笑)
第一ヴァイオリンのサラ・チャンは、ヴィブラートで心の盛り上がりを表現するのが上手いと思います。二胡を聴いた時の様な心のざわめきが感じられます(韓国系の人ですが)
第三楽章が濃厚でメロディアスな雰囲気が、チャイコフスキーっぽくて良かったです。
二分過ぎ辺りのフレーズなんて、ヴァイオリン協奏曲などでも聴かれる、落ち着き払った風格があります。
全曲としては、聴きやすくて楽しいけど、私には少し派手過ぎるかも知れません(笑)
ドヴォルザークの方の解説には、ブラームス的という言葉が良く出てきます。ブラームスとドヴォルザークは確かにある部分似ているんですけど、ドヴォルザークの方が音楽の造りが大らかなんですよね。
晦渋な曲、というわけではないので、普通には聴けますが、凄く良い、という感じの曲ではないですね。スカスカしている感じもしますけど、演奏が丁度前に出てくるタイプのものなので、中々良いと思います(笑)
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