行って参りました。
能・狂言はあまり観たことが無いので、観に行く前に展覧会に行くのも順序が違うかな、と思っていたんですけど、行こうと思って何度も行かないことがあって、そういうことをいっていると一生能とは縁が無いかもしれないので、行って参りました。
サントリー美術館は解説も丁寧ですしねぇ。
最初は能面がぞろぞろと。良く能面のような、というとのっぺりした感じで使われますけど、実物は彫が深くて、実に生気があるもの。この前のエジプト彫刻を思い出したんですが、あれよりはヴァリエーションが多いですね(笑)神事用だったりする所は似ていますかね。
衣裳では「鬱金地雲尾長鳥丸模様縫箔」が金地が綺麗な手のこんだ衣裳。舞台衣装だけあって、遠くから観るとやたら映えるものも多くて「紅地花入二重亀甲繋模様唐織」は近寄ると地味な亀甲紋なんですが、離れると繰り返しと破調に力強さがあって、綺麗さにびっくりしました。
「白地青海波紅葉模様摺箔」の淡い紅葉も綺麗だったんですが、横のお姉さんが「これは褪色しているね」とか色々話しながら歩いていて、だから良いとか違うとか、あるみたいです(笑)
能の起源は奈良時代以前に中国から伝来した散楽だとのことで、神社に影響を与えるような要素とかと並行するように、渡来した感じなんですかね。
また、「世界の歴史〈9〉大モンゴルの時代 (中公文庫)」 によると、儺戯という元代に盛んだった仮面劇がもととのことです。これはあんまり書かれていないですね。
能・狂言をあんまり観たことが無いので、ううむ、と唸ること位しかなかったんですが、その美意識の一端は体で吸収できたような気がします(笑)ありがとうございました。
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