10月23日のモーニングバードなどでは原子力規制委員会が発表した放射能予測を報道しましたが、疑問が多く、そもそも出した原子力規制委員会が、一番非難を受けた田中俊一を代表とした、原子力ムラであるということを報せなければならないと思います。
また伝え方としては、新潟の予測とペアで茨城の比較的小さな範囲の汚染の予想を出して「バランス」をとっているのだと思いますが、30キロ県内で汚染されない地域に入いっているところも多いのでどうすれば良いのか、という茨城県のコメントは噴飯もので、玉川さんなどがあとでいっていた通り格納容器が割れれば被害は十倍にもなって東京までまったく住めなくなる可能性があったわけで、本当に参考(にもならない)ことを周知して発表して、メディアもそのように扱うべきだと思います。
また、しつこく同心円の30キロを出してくるのが原子力ムラ独特のメンタリティで、そもそも円で区切るのは意味が無く、狭い範囲からどんどん避難区域を広げていって、失敗したことに学ばなければなりません。誰がどのように判断して失敗を繰り返さないためにはどうすれば良いのか振り返るべきですが、そういったことがまったく総括されておらず、メディアもおかしいのではないかと突き上げたり、決めた人間を直撃して問いただすべきです。
また、主にフリーの人達が質問していたという、非難区域を広く取ってから狭めていくべきではないかという質問が出来なかった事を悔いるべきではないかと思います。
コメンテーター陣はとても参考になる数字ではない、ということでで一致していて、当然だと思うのですが、VTR中ではかなり防災計画の基準になるかのような扱いで、なぜVTRはちゃんと作れないのか疑問です。
VTRが酷い番組というのは非常に多いのですが、保身に繋がる局内での悪い意味での保守的な雰囲気に加えて、コメンテーターは各界の代表が顔がみえる形で発言しているので、どいうしても差が出てしまうということでしょうか。
テレビについていえば、社説は誰も読んでいないとも言われますが、現在のクロスオーナーシップが禁止されていない状態では、テレビの政治報道は母体の新聞を踏襲したものが基調であり、いわばテレビが作用点だとすると社説は力点なんですよね。そういう意味で根っことしてここは非常に重要で、例えばそこに種々の利害関係者からの力による歪みがあったとしたら大変なことなのです。
それにしてもやはりクロスオーナーシップもそうですけど、テレビのチャンネル数が非常に少なかったりダブって持っているのが日本の致命傷で、いくら孫社長でもここに風穴を開けられないものですかねぇ。
一方でNHKでは将棋番組が減ってしまいましたけど、これならばBSを3つ持っていて良かったでしょう。メジャーの番組もそのつど切り替えが必要になります。
他にチャンネルを渡したくがないゆえに3つ取ってはみたものの、負担になるので歪に縮小してしまったという感じなのではないでしょうか。
NHKは放送すべき文化番組があったり、再放送したり低廉に提供すべき良質なドキュメンタリーをもっているという面では、正しく使われるのならチャンネル数は持っているべきでしょうね。
ただ、チャンネル数が増えればそういったものを専門的に担うチャンネルが出来るのかも知れず、その場合は一概には言えないかもしれません。
竜王戦の第一局は、細かく調べていくと難しい所も多かったみたいですが、自然な手を積み重ねた竜王に対して、丸山挑戦者が自壊したような一局で、今期もやはり力の差がありますかね・・・。
感心した手は対局ではなくて、解説で森内名人が7七金取りの6五桂に対して6六の歩を取って受けるのではなくて、7六に真っ直ぐ上がるのが第一感だといったのが流石だと思いました。
角筋を二重に止めて当然ではありますが。
渡辺竜王はA級の対深浦戦の4八飛も面白かったですし、調子の良い感じですかね。手筋としてある手ではありますが。
10月27日の朝日新聞の一面では「電気値上げ、年収カット条件 経産省「大企業並みに」」(http://www.asahi.com/business/update2/1027/TKY201210260742.html)とありますが「聖域なく取り組む」という関電の社長のコメントを引用しただけで、こういう所ではなく売却すべき所を売却して解体するのが筋ではないか、ということは書かれていません。財務省・銀行の直接の影響力が及んでいるのか、遠慮しているのでしょう。
しかし、聖域という言葉を使う人は、本当に変えるべきところを変えないで変えてはいけないところを変える傾向があるのではないかと感じることがあります。無理して既得権益が巣食う古い仕組みを温存したい人が使うんですよね。
そしてそもそもこれから大企業並であるというのなら、今まではスーパー大企業並だった訳で、総括原価方式にあぐらをかいていたいままでのあり方と、それを批判できなかった報道を悔いて、改革を提言しなければなりません。
大企業並みで良いのか、ということも本来ならジャーナリズムは言わなければならず、実際技術者以外はかなりの低賃金で十分回ると思います。
横はさらに電波記事で「日立、英の原発会社買収へ 500億円超、輸出拡大図る」(http://www.asahi.com/business/update/1027/TKY201210260745.html)とのことで、自ら退路を断ってプレッシャーをかけたのでしょう。
意固地な戦略で、戦前であれば国際連盟脱退を思い出しますし、行くべき方向に行きたくない駄々っ子の座り込みを思い起こさせます。
最近ではHDDVDが粉砕された時を思い出しますが、一刻も早く正気に戻ってもらいたいし、それが日立やひいては関係のある企業の利益になると思います。
最近の上杉隆さんなんかもそうですけど、自爆して迷惑がかかるのは自分だけだと思っているところがあるんですよね。上杉さんは新自由主義的な傾向が強い人ですから、「自己責任論」と恐らく行動が関係があって、自分の動きと周囲がすっぱり切れているかのような錯覚に陥っているのでしょう。
仏教では一人一人の相互の関係性というのを非常に重視しますが、新自由主義が流行っているのはそういった思潮・感覚が社会から薄くなってきていることとも関係があるでしょう。
実際は世界は「インドラの網」で繋がっており、一人の行動は一人に対する影響に留まりません。日立ともども正気に戻ってもらいたいと思います。
石原に対して久米さんはしっかり言っていましたけど、後はほとんど全滅なのではないでしょうか。
10月27日のラジオで久米さんがオフレコで裕次郎が長生きして慎太郎が短命だったら尖閣でこんなことになることも無かっただろうに、といっていましたけど、まさにその通りです。
もう都政を変えるには久米さんが出るしかないと思うんですよね。
玉川さんにしてもここら辺はノータッチですし、博報堂や電通がらみのところは突っ込めないですし、やはり報道できないところが多いことに限界を感じます。
ただモーニングバード自体は極めて低い争いながらも知事選の報道も良くやっていたほうで、良純を入れたのは報復を避けたのだろう、と少なくとも僕は思いました。それほどの事もやっていないのにここまで善後策を練らなければならないものなのかと業界の構造にあきれます。
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