「指揮者のクラウディオ・アバド氏死去 80歳」(http://www.asahi.com/articles/ASG1N66G6G1NUHBI02N.html)は、日本のマニアのなかではあまり評価が高くない指揮者で、私もほとんど聴かないのですが、印象に残っている録音は宇野先生も推薦のモーツァルトのジュピターですね。
特筆すべきは最終楽章の壮麗な対位法の響き。天空の伽藍が鳴動しているようだ、といいますか、これほどゴージャスに響いている録音は、私は知りません。
しかし、ハーモニーは素晴らしいのですけど、アバドの常で、音楽の横の線はびっくりするくらい死んでいるんですよね。これは一体何なのか。結局センスが無いということなのでしょうけど、自分で録音を聴いてみたりして違和感を感じないのか、と非常にいぶかしく思います。
綺麗なんですけど、聴いていて気持ち悪くなるので聴けないという、変わった録音です。
ご冥福をお祈りします。
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