タイムスクープハンター 第6シーズン 鎌倉 不都合な真実

鎌倉幕府は法による撫民を目指している、いった文章が出てきて、撫民という単語に民主政治とカッコで解説していたのが、印象的。

最近はそういう解釈が主流なんでしょうね。

恐らく以前の近世以前の政権を低く評価するのは、ギリシャの、自分たちだけは民主政でバルバロイ(異民族)の他の国では抑圧的な王制が敷かれている、というのを、ギリシャの部分を近代の自分たちにあてはめて過去を偏見の目で見たものでしょう。

封建制が抑圧的という意味で非民主的だとういうのはこういった偏見に基づいているというのが明らかになってきたのではないでしょうか。近世以前の政権も庶民の評価はとても気にしていますし(むしろ今より気にしているものも)、特に日本の鎌倉幕府は合議制も良いところですよね。

女性が財産を持っていることに触れ、鎌倉時代の女性の地位の高さも解説されていました。

認められてないオランダでの軋轢を描いた「おてんばコルネリア」の話があります。日本と欧米の女性の地位の較べ方は識字率であるとかいろいろありますけど、法律的な権利は日本の方が上だったといえます。植民地から富を巻き上げて全体的にみれば優雅にみえますが、相対的には欧米は低かったと思います。

そして現代の日本は、特にお金の稼ぎやすさからみると、非常に性別差があり、不均衡であるといえるのではないでしょうか。

法律上の話しだけではなく、浮気を疑われた御家人の妻が逆上して夫に襲い掛かる場面で「わわしい女」を表現。

能について書かれた新書に、こういう妻がいなかったので逆だと面白いと思って書いたのだろう、ということが書かれていましたけど、実際の歴史を反映していた、というのが今の学問の成果と言えます。

鎌倉時代をやるのははじめてということですけど、鎌倉御家人の渋さがかなり出ていて、おもしろい回だったと思います。

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