朝日新聞朝刊2013~4年 冬~春 その4

#その他文化活動

「「文化大国へ」掛け声空しく 文化庁予算1035億円 遠い「倍増」」(http://www.asahi.com/articles/DA3S10950049.html)とのことでいろいろ書かれていますけど、やはり結局日本人が文化に意義を感じていないというのが一番大きいといえます。

それは、司馬遼太郎さんの影響がかなり大きいと思います。

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そしてそのことこそが、日本の様々なほころびの根本的ともいえる原因なのです。

いろいろな問題を表面的に批判しているような人でも、ここを根本的に取り違えているようでは、むしろいろいろな問題を作っているようなものなのです。

「(東日本大震災3年 言葉をたどる:上)細野豪志・元原発担当相 「廃炉の過程」伝わらず」(http://www.asahi.com/articles/DA3S11022399.html

は「福島の方から厳しいご意見があったことについては、非常に申し訳なかった」という冒頭からして非常に気持ち悪いもの。原発は日本全体の問題なのです。福島だけがごねているようにみせて、責任を転嫁しているのではないか。

そもそもこれで収束というのが非科学的ですし、この収束宣言が現場の作業に与えたマイナスの影響は甚大です。そしてマイナスの影響は広汎に渡っています。

正直気持ち悪くてこの人間のコメントを読むのは拷問です。この時にこの場所にいたのが細野でなければ、復興の形はずいぶん良い方に変わっていたでしょう。とはいえ、日本の政治家全体のレヴェルの中で、必ずしも突出して能力が低い、というわけでもないところがさらに問題ですが。

新聞社も今になって収束について問いただすというのは、法律だけは通して後でアリバイを付け加えるいつもの手法で、これまた、欲にまみれた演技空間の気持ち悪さがあります。

「(文化の扉)はじめての武術 明治維新で揺らいだ根幹」(http://www.asahi.com/articles/DA3S11020777.html)では明治九年の年表に「京都府知事、牧村正直が「撃剣稽古をなすものは国事犯嫌疑者」として剣術禁止令を出す」とあるのがなんともはや。

日本の極めて貴重な文化遺産を何もわからずに根絶やしにした本人こそが「国事犯嫌疑者」です。日本の武術が本格的に失われたのは戦後だとも言われていますが、これでよく壊滅的ながらもそこそこ残ったと思います。

甲野善紀さんのコメントを軸に本文が組み立てられています。
その「ナンバ歩き」説は批判されることも多いのですが、「文明国をめざして」( (全集 日本の歴史 13) 牧原 憲夫 (著))であるとか、タイムスクープハンターで取り上げられたり、最新の歴史学の成果としてアカデミズムに好んで取り上げられるのが特徴。

どこからそういう傾向が出てきているのかな、と思っていたんですけど、絵巻物などで確認できるというのが大きいのですかね?

伝統武術界で達人として評価が高い黒田鉄山さんはそういうことをいいませんし、実際、ナンバを巡っては二人の間にすれ違いのようなものがあったとも聞きます。確かに過去の日本人の動きは現代人と大きく異なっており、さらに職業によっても違ったみたいですが、調べたときにナンバと簡単に総称できるものではないことは確かなのです。

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