根津美術館 コレクション展 救いとやすらぎのほとけ菩薩

美術

行って参りました。


菩薩に関する豆知識が結構充実していて、文殊菩薩は実在の人物が神格化されたものだろうとのこと。

不空羂索観音は投網でとらえる様に人を救ってしまう菩薩。生活動作に普遍性を与えているところが面白いところです。

日本在来の神様を菩薩に見立てたいわゆる本地垂迹説の画像もいくつか。

本地垂迹というといかにも特殊ですけど、ギリシャ・ローマ・エジプト・オリエントの神話と宗教などで起こっていることと同じですよね。

良い作品はたくさんありましたが、感動したのは「地蔵菩薩立像 1軀 木造彩色 日本・鎌倉時代 13世紀」。この地に足の着いた力強さが美しいです。地蔵菩薩というのは、民衆に近い有徳のお坊さんとだぶらせたものなのでしょうね。

「地蔵菩薩坐像 1軀 木造彩色 日本・鎌倉時代 13世紀」も見事。左足を外した寛いだ座り方をしていますが、その肩ひじを張らない在り方がまさにお地蔵さんです。
台座は後補とのことですが、こんもりとした蓮の盛り上がりが、芸術的な触感を湛えていました。

「如意輪観音像 1幅 絹本着色 日本・室町時代 15世紀」は二重の光輪に力強いありがたさが。

「岩上観音図 1幅 絹本墨画淡彩 日本・南北朝時代 14世紀」は嫋やかな気品がある名品。

「虚空蔵菩薩・明星天子像 1幅 絹本着色 日本・南北朝時代 14世紀」の虚空蔵とは無限の慈悲のこと。真空妙有ということですね。

庭もちょうど気持ちいい時期で楽しかったです!ありがとうございました。

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