1月6日大竹まこと ゴールデンラジオ!  深澤真紀(コラムニスト、淑徳大学人文学部客員教授)

#その他文化活動

1月6日の大竹まことさんのラジオのゲストは小林信彦さん。新聞は読む気がしない、ということで、まさにその通りです。

次のゲストの深澤真紀さんは江戸仕草の捏造を指摘する本からの引用。この本は出されるのが十年遅かったです。小説やこの種の捏造に対して専門家が機能ししてないのは非常に大きな問題です。

東京メトロまでこれでキャンペーンをやっていたんですね。

「江戸は良かった、明治は良かった、という幻想の一つ。」「過去にユートピアがあった」と思いたがるからで「江戸にはいじめはなかった、明治にはいじめはなかった、というのもあった」とのこと。

しかし江戸時代が詐欺に使われたことと、実際がどうであったかということは全く関係がありません。ここはしっかり分けなければならない所です。

江戸期は体罰はなかったといわれますし、警察機構の割には治安が極めて良かったのも確かです。いじめも実際少なかったという体験談も聞きますし、周囲の助け諸々も含めて質の変化に注目しなければ本質を外します。

これをもって伝統的な価値観を葬る一助とするのは、イスラム原理主義によってイスラムを排斥するのに似ています。

「自分の意志を貫けと教育するのがグローバルな考え」「人に迷惑を掛けないようにと教育するのは日本だけ」。
「迷惑を掛けないというのは儒教的な考えだけ」ということですけど、正論を吐いて孤立をしかけて「徳には必ず隣有」とぼやいたのは孔子です。実際は自分の意志を貫く教えに満ちているのです。

儒教を勉強するとこのようなコメントは決して出てこないと思います。

「最近の子は親のためにとかいい子ばかり」とのことですけど、昔のように親元をボーンと出て職があるという時代ではないんですよね。社会状況への批判から入るべき課題ではないでしょうか。

しかし、本当にマナーが悪い人はいます。しかもかなりの数で。人に迷惑を掛けないということはそういう基本的なことであって、大勢順応的という解釈は直結させて飛ばし過ぎなんじゃないですかね。

こういった混同に、戦後日本人は西洋的自我と自分勝手を勘違いして導入してしまった、という根本の原因があると思うのです。

なんか声もとげとげしていて、オリジナリティのない話なのに、大上段に構えているなぁ、という印象。

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