の最初は「今年の単語に「ポスト・トゥルース」 英辞典が選定」(http://www.asahi.com/articles/ASJCJ6F2CJCJUHBI03S.html)について。
ポスト・トゥルース(笑)
「新しい判断」であるとか「オルタナティヴ・ファクト」といった言葉が世界を席巻しているという話。
嘘=歴史修正主義が世界に吹き荒れているわけですが、その代表であるネオナチの祖国。
トランプがドイツ出身なのも何かの縁なのか。
一般に「反知性主義」という言葉でこういうことは括られるんですけど、こういう括り方は、例えば学科的な勉強であるとか、論理の訓練をすれば乗り越えられるかのような錯覚を与える点で危険です。
これはモラルの崩壊として捉えるべきですけど、金子さんは「文化は癒しにしかならない」と発言する一方で、この側面に何も提言をしないんですよね。それは「反知性主義」を助長しているといえないか。
「戦後の秩序が終わるんだなと思う」とのこと。ファシズムのドイツや日本を倒し、自由貿易や人権の守護者として振る舞ってきたアメリカだがそれを辞めたとのこと。
私が思うに、もう西側のリーダーとして振る舞う必要が無くなったからこのようなことをしているわけで、東西冷戦が本当の意味で終わったということですね。
もっともっぽいですけど、とはいえここまでの金子さんの分析の中には中国が入って来ない。
中国に対抗するためにアメリカがこのようになっているわけで、もっと実際はわかりやすい。
一番わかりやすい事実を外した、思想的な面からばかりの切込みばかりでは説明を外します。
と、ここで初めて中国に言及。今までアメリカが言ってきた自由貿易を中国が主張している、トランプの中国の為替操作批判は当たっていない、とのことですけど、元の持ち出し制限は為替対策ではない?
仮にしていないとして、少なくとも長らく中国が為替操作を行ってきたのは事実ですし、これは中国の不当な保護主義の氷山の一角でしかない。
中国を自由貿易の担い手であるかのように分析するのは黒を白というようなものでいくらなんでも無理筋だ。
政府のさじ加減でいつでも追い出し、ダメージを与えるチャイナリスクは海外企業に対する脅しであり、保護主義そのもの。
アメリカの主要産業であるIT産業はツイッターをはじめ締め出されている。
恣意的な爆買い禁止・レアアースの輸出差し止め、韓流アイドル・映画・農産物・・・・・・・・・・。
そして巨大企業は国営であり、多くの産業を独占。他国の民間は巨大な政府と競争させられている格好です。
こんな保護主義を金子さんは批判しません。トランプを批判するならその前に習近平を批判することは欠かせない。
あらゆる中国の自分勝手な暴挙に目をつむり、自分の感じたい世界観のために事実を改竄した暴論だ。「オルタナティヴ・ファクト」だ!
金子さんのように中国を批判してこなかったつけが世界に回っているといえるのです。
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