ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 5月4日18:30開演 公演番号215 庄司紗矢香 リヒター版ヴィヴァルディ:四季 その2

#音楽レビュー

現代風のおしゃれな曲で、商業音楽の技法に通暁した職人が作り込んだ感じ。クラシックはある時点でR・シュトラウス、ラフマニノフ、ガーシュウィンといった商業音楽的な系譜と、シェーンベルク、ヒンデミットといった無調的なものに分かれますが、これは前者の最新の成果といえるでしょう。

売れないし意味も感じませんし、もういい加減無調はやめたらよいんじゃないんですか?

結構四季っぽいのかなと思っていたのですが、ヴィヴァルディの原曲は何となく旋律が入ってきているという程度か。ぐぐると25%だけヴィヴァルディだという触れ込みみたいですね。

原曲の楽譜をみていると、単純な音型で魅力的なメロディが満載なんですよね。これを使うとパクリと言われるのでは後代の作曲家は大変です。

そういう意味ではクラシック音楽のうまみのある先取権をたくさん抑えたような曲であるともいえる。

原点の旋律をもとに、現代的に音楽を展開してみました、という感じなのだと思いました。

面白いですけど、季節感をあまり感じない点はマイナスポイントか。それとも現代人の四季感とはメランコリックなものなのだということでしょうか。

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