休憩を挟んで第2部は
ドヴォルザーク/交響曲第8番
指揮の大友直人氏はローカル調の鬱蒼としたこの曲を密林を切り開くようにばっさばっさと演奏します。
爽やかですけど、呼吸が浅いと表現してよい所も多い感じです。
第2楽章では泥臭い抒情が感じられる曲想を、ネオンが輝く街を車ですり抜けるように演奏。
全体的に力強そうなところも多いんですけど、気迫というよりは怒気を感じさせるようなアタックで、共感して楽しめない。
恐らく大友氏はトスカニーニ→カラヤン→小澤征爾系の指揮者なんですよね。一番似ているのはトスカニーニか。
「楽譜に忠実」に曲をドライブさせるタイプで、曲の内容を抉るタイプの演奏が好きな私からするとこれらの指揮者の系列は楽しみの埒外なんですよ。曲の内容を解き放たずにさらさら進む音楽を身体がどうしても受け付けない。
たまにはこういうのもいいかと思って聴いていたのですがだんだん辛くなってきて、後半の方は拙いながらも曲のソルフェージュの練習をしてやり過ごしました。
クラシックを聴いてこれだけ苦しい時間を過ごすのは久しぶりだ。やっぱり自分で選んで好きな演奏家のを聴きに行く方が良いかなぁ。
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